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最近マスコミに取り上げられているニュースの中には、心を暗くするばかりか強い憤りを感じる記事が散見される。 読者も感じておられるのではないかと思うが、 今回はそんな記事の中から2つの記事を取り上げてみることにした。
 

天津爆発跡地、はや公園計画

 
 

 
 


被災者の救済は後回しにして早々と公園計画を発表する
中国政府には早くもネット上で批判の声が上がっている。

 
 

先ず第一点は、中国の記事である。160人超の死者を出した8月13日深夜の天津市の爆発事故。 あれから早20日が経過、事故の原因究明も汚染の実体も明らかにされず、汚染処置さえも終わっていないというのに、早くも事故現場を「海港エコ公園」として整備する詳細な計画が明らかにされた 。

自宅やマンションを破壊され住む場所も決まらずテント暮らしをしている被害者がいるというのに、そうした人々への救済はなおざりにしたまま、 事故現場一帯を公園にするという大規模な公園計画が発表されることなど信じられないことだ。それも11月には着工して、来年7月の完成を目指すというのだから、 なんともはや、言いようがない。

爆発事故に対する国民からの責任追求や抗議活動の発生を避けたいための、周近平率いる共産党政府にとっての苦肉の措置であることは明々白々である。  それは多数の死者を出した数年前の温州の列車転覆事故の後、事故現場に穴を掘って陸橋から転落破壊した車両を埋めようとした行為と、まったく一緒である。

政府要人には反省の心などまったくなく、国民の目を一時も早く事故からそらそうとする、我が身保全 のための計画でしかない。 そうした考えが変わらない限り、天津と同様な事故がなくなることはない。 現に事故の翌日の8月13日には、「天津で神経ガスが発生」で記したように、遼寧省(りょうねいしょう)で液体の漏れによる工業用タンクの爆発・炎上事故、 さらには16日には、山東省。青島市でゴム倉庫火災の大事故が発生している。 

さらに、8月31日には山東省東営市の化学工場で爆発事故が起きているが、当日の発表では死者数は1人とされていた。 しかし5日に発表された数値では死者13人、負傷者25人と死傷者数が大幅に増えている。 事故直後にネット上で、死者がトラックに山のように積まれて運ばれたという情報が流れたが、情報は正しかったようである。

国民の中から、共産党指導部が威信をかけた「抗日戦争勝利記念日」の軍事パレードが終わるまで、情報を隠していたのではないかと疑念の声が上がっている。 一事が万事、これが中国共産党のおぞましい実体なのである。 

こうした政府のやり方に国民がいかに怒りを抱き始めているかを示すように、今回の公園計画の発表に対して、早速ネット上で次のような厳しい批判が寄せられている。  「温州の高速鉄道と同じだ。うわべを取り繕う素早さに吐き気がする」。「汚染の処理は終わったのか。 安全だというなら市政府を跡地に移せ」「政府要人の住処をその地に移せ」 至極もっともな批判である。

 

中国の軍事パレードに出席した潘基文氏の発言

 
 

 
 


この大規模な軍事パレードを見て第2次冷戦の始まりだという人がいるというのに
国連の事務総長ともあろうお方が「心を揺さぶられた」というのだから呆れる。

 
 

先日行われた中国の戦勝70周年の軍事パレード。 北京市内の一角に北京広場と同じ広場を造って何百回となく繰り返し訓練しただけあって、行進そのものは 政府の威信を示すものとなったようである。 

しかし、今の中国は巨費と長大な時間を使って軍事パレード などやっている時ではない。  先月の株市場の暴落で失われた時価総額は30兆元(570兆円)、中国の年間個人消費の1.2倍、GDPの約半分に達する額である。 その結果、今や中国は世界の国々を経済破綻に追いこみかねない状況にあるからだ。 

だからこそG20・財務相会議に参加している主要20ヶ国の多くが 、軍事パレードへの出席を拒否したのではないか。 しかしそんな中、韓国のパク・クネ大統領は参加、それを国民も評価しているというから、かの国も中国と同じ魂の持ち主に変わりはないようだ。  それよりも私が驚いたのは、国連の事務総長・潘基文(パンギブン〉氏が出席したことである。

日本政府は中立であるべき国連の代表が、「抗日戦争勝利」を旗印にしたパレードに出席するのはおかしいではないかと、国連に対して強い懸念を示した。 しかし、潘氏は「国連は中立ではなく、公平公正であるべきなのだ」とわけの分からない反論を発表。 公平公正と中立とどこが違うのか、公平公正である ためには中立的立場が必要なのではないか。 なんともおかしな言い逃れである。

さらに私が驚かされたのは、軍事パレードについて(その素晴らしさに)心が揺さぶられた」と軍事パレードを絶賛する発言であった。 さすが韓国ご出身 だけあって、国連のトップの地位についても韓国魂は忘れていないようで、ご立派である。 

「抗日戦争勝利」を旗印にしたパレードを見て、心が揺さぶられたなどと発言するような低レベルの国連のトップにはお目にかかったことがない。 その発言が 隣国日本の国民感情を逆撫ですることなど、彼にはまったく分かっていないのだから呆れてものが言えない。 まさに日本国民にとっては吐き気がする発言で あった。 




 

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