15日、ハップル宇宙望遠鏡ではぼんやりとしか捉えられなかった冥王星の鮮明な映像が、NASA(米航空宇宙局)から発表された。 読者もテレビでご覧になられたことと思うが、それは2006年にNASAが打ち上げた無人探査機「ニューホライズン」によって7万7000キロの至近距離から撮影された映像である。
そこには高さ3500メートルを超える富士山級の山々が写されており、NASAによると、この山々は氷で出来ていて1億年ほど前に形成されたと考えられる、とのことであった。
全体像(上段の写真
@)を見た瞬間に思ったのは、地球の月や土星の月(64個が発見されている)によく似ていることであった。 南側に位置する数百キロ四方のクローズアップ写真(下段写真
B)を見ると、その思いがさらに強くなった。
月の映像との違いはクレーターが見当たらないことであったが、クローズアップの撮影エリアがまだほんの一部であることから、まったくクレーターが存在しないかどうかは不明である。 私がこの写真を見て思い出したのは、ゼカリア・シッチンの冥王星についての記述であった。 そこにはおおよそ次のようなことが記されていた。
太陽から4番目の軌道、つまり火星の外側を廻っていたティアマトと呼ばれていた惑星に、ニビル星が衝突し、ティアマトは一回り小さい惑星となって火星の内側に入り、現在の軌道(第三軌道)を廻る地球となった。 その衝突の際に「土星の衛星」の一つであったガガは、太陽系の一番外に飛び出して現在の「冥王星」となった。
これがメソポタミアの「シュメールの碑文」に書き残された資料を研究してきたゼカリア・シッチンの説であった。 彼は、もし地球人が将来、冥王星を間近で見ることが出来たら、その姿が月によく似ていることに気づくはずだと書き残している。
5年ほど前にゼカリア・シッチンの『神々の起源と宇宙人』が徳間書店から出版されることになった際に、私が解説を書くこととなり、彼の著書を何冊か読み直した際に彼が記した冥王星誕生の記述が印象的であったことから、記憶に残っていたのである。
我々は長い間、太陽系の一番外側を廻る冥王星は、太陽系の9番目の「惑星」であると思い込まされて来ていた。 しかし、今回のNASAの発表した冥王星の写真を見ると、冥王星は他の8つの惑星とは異なる特殊な星であるとする最近の研究結果が裏付けられたばかりか、ゼカリア・シッチンが語っていた、かっては土星の月であった可能性が大きくなったようである。
多くの学者が長い年月と膨大な経費をかけてようやくたどり着いた真実が、シッチンの言うように、シュメールの碑文に書き残されていたとしたら、学者たちはなぜそうした過去の遺物を真摯に研究しようとしないのだろうか。 先史文明の存在や宇宙人との交流など一切認めず、鼻から古代人は宇宙的知識など持ち合わせていたはずがないと、思い込んでいるためである。 なんとも愚かなことである。