涼しかった梅雨空から一転して猛暑日に襲われている日本。 各地で35度を超す猛暑日が続く中、北海道の帯広では農家の女性が、熱中症で亡くなっている。 しかし、ヨーロッパ各地で続く記録的な猛暑は日本の比ではないようだ。 ドイツのキッツィンゲンでは40.5度と1881年に同国で観測開始以降の最高気温を記録している。
またフランスのパリとスイスのジュネーブでも39.7度と観測史上1,2番目の高温、そしてスペインのハティバでは45.9度という今年欧州での最高気温を記録している。 米国の西海岸では相変わらず高温と乾燥続きでさらなる山火事のリスクが高まっている。
事情はインドや中国も同じで、インドでは2000人を超す死者が出ており、北京も記録的な高温に襲われている。 国連専門機関の世界気象機関(WMO)は「熱波の傾向は今後も続く」と予測、健康被害を防ぐため各国に警戒を強化するよう呼び掛けているが、国連からのこうした呼びかけは極めて珍しいことである。
ところが世界は暑いだけではないようで、信じられないことだが、猛暑が続く米国とロシアでは雪が降っている。 欧州と同様、高温続きのロシアであるが、所変われば気温も変わるで、かってヴォルクタ強制収容所があったロシア北部の都市ヴォルクタでは、夏の雪という珍しい光景に遭遇している。
また、猛暑続きの米国西海岸カリフォルニア州のヨセミテ国立公園では、7月9日に「7月の雪」を記録している。 標高は2000メートルを超えているのではないかを思われるが、それにしても、この季節外れの雪は驚きである。 経済や政治だけでなく、気象状況も尋常ではなくなって来ているようだ。