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人間より一足先に始まった大量死

 
 

 
 


4億年の歴史を持つサメとエイ にも大量死が始まっている

 
 

ミツバチの大量死が話題になったのは10年ほど前のこと、私もブログや著書で取り上げたので読者も記憶しておられることだろう。 その後、大量死 や不審死は野鳥やクジラやイルカなどの海洋生物にまで広がり、その頻度を増してきている。 また、日本近海でも深海魚などの謎の死 が発生していることは、何度もお知らせしてきた通りである。

こうした大量死や不審死の件数は 今年に入ってから一段と増してきており、空を飛ぶ鳥から陸上の動物、河に生息する小動物、海洋生物に至るまで、その対象となっている生物の幅も広がってきている。 どうやらそうした現象は動物界全体で始まっているようである。 ブログ「In Deep」に6月から7月にかけての大量死や不審死の発生事例が掲載されていたので、転載させて頂いた。

下に掲載した事例は、およそ1ヶ月間の掲載件数30件弱の中から、その一部をピックアップしたもので、著者は件数が多いので除いた「魚の大量死」まで入れると、全体的な大量死の件数はおびただしい数に達していると記している。 

さらに驚くのは単に発生件数が多いだけではないことだ。 事例を見て頂ければ分かるように、空を飛ぶカモメやペリカンから陸上動物の羊、河や池に生息するスッポン、海洋生物のオットセイやチョウザメに至るまで生息域は地球を取り巻く全域である。 また、生物の大きさも、カニやカエル、クラゲなどの小さな生物から巨大なクジラに至るまで大小さまざまである。

つまり、地球上の全ての空間に生息する大小さまざまな生き物たちの間に、今、謎の大量死や不審死が起きているということである。 人間を取り囲む動物たちがこの世から姿を消していくとき、人間だけが何もなく悠々と生き残れることなどあり得ないことを考えれば、大量死は人間もまたこれから先、同じ道を歩むことになることを暗示しているようである。 

先ずは、大量死と不審死の事例を見て頂こう。

6月12日 アメリカ :大量のカニ( Tuna Crab )が、カリフォルニアのビーチに打ち上げられる

6月15日 アメリカ :南カルフォルニアのビーチに数千匹のカニが打ち上げられる 。

 
 

 
 


米国・カリフォルニアの海岸には数千匹のカニが打ち上げられた
 

 


6月14日
 アイスランド : 島全体での謎の大量死が起きている

6月17日 アメリカ : グアダルーペに漂着するオットセイが記録的な数に

 

 

 
 


米国では、やせ衰えたオットセイの子供たちが大量に漂着

 



6月20日 ペルー :  リマのビーチで何百羽ものカモメやペリカンが死体で発見される
 

 

 
 


ペルーの首都リマの海岸にはペリカンの死体が打ち上げられた
 

 
 


6月25日
 南アフリカ共和国 : ケープタウン周辺でムール貝の謎の大量死

6月25日
 フランス : サンブレビンのビーチに数千匹のクラゲが打ち上げられる

 
 

 
 


フランスでは数千匹のクラゲの死骸が打ち上げられた
 

 

6月28日 ボリビア : チチカカ湖でのカエルの大量死

 
 

 
 


私も訪ねたことのあるボリビアのチチカカ湖ではカエルの大量死が発生

 



7月6日 ホンジュラス : 何百羽もの鳥がサンロレンツォの海岸で死亡しているのが発見される。

7月11日 オランダ : 数千匹のウナギが「突然、川から陸地へと這い出したまま集団で死亡」

7月13日 オーストラリア : 体長3メートル、体重 1000キログラムの巨大マンボウ
     タスマニアのビーチ沿いに打ち上げられているのが発見される。

 
 

 
 


オーストラリアでは巨大マンボウの3体の死体が打ち上げられた
 

 
 

7月16日 アメリカ : マサチューセッツ州ウェルフリートで謎のスッポンの大量死

7月17日 アメリカ : 死亡した数十匹のチョウザメがコロンビア川岸に打ち上げられる

7月18日 トリニダード・トバゴ : 3頭の巨大オサガメがマトゥーラの海岸で死亡した状態で
       発見される

 

 

 
 


死亡した現生するカメ目の最大種であるオサガメ

 


 

数千羽の鳥たちが巣と卵を放棄して消滅

 
 

 
 


数千羽の鳥たちが、卵やヒナを置き去りにして、
突然飛び去ってしまったフロリダの繁殖場シーホース・キー
 

 

大量死報道の記事の中で今回は妙に気に なったのが、米国のフォックス・ニュース社が伝える次の記事であった。

  7月6日  アメリカ - フロリダ州で最大の湾岸の鳥たちの繁殖場であるシーホース・キー
        から数千羽の鳥が「消滅」


米国のフロリダ州のメキシコ湾岸にあるシーホース・キーという島は、上段の写真のように「鳥たちの楽園」として知られている場所で、サギやペリカンなど多数の大型の鳥たちが、春から夏に繁殖を行う場所で あった。 あったというのはこれまではそうであったが、今はそうでなくなってしまったからである。  

今年の5月のある日、シーホース・キーでヒナを孵していた青サギ、ヘラサギ、シラサギ、そして、ペリカンなど数千羽の鳥が突如として、一斉に島からその姿を消してしまったのである。 アメリカ魚類野生生物局の生物学者ヴィック・ドイグ氏は、「メキシコ湾岸内で最大の鳥の繁殖地だったシーホース・キーが今やデッドゾーンと化してしまっている」と述べる。

私がこの記事を読んで奇妙に感じたのは、他の動物や鳥たちの大量死や不審死と違って、それまで巣作りと産卵、孵化、子育てに励んできた鳥たちが、卵やヒナを残して一斉に 姿を消してしまったからである。

アオサギなど数千羽の鳥たちが、卵やヒナを放棄して飛び立つと言うことは尋常なことではない。  卵を孵し、ヒナを育てるという本能的行為を放棄するからには、鳥たちにとってよほどショッキングな状況が発生したに違いない。 しかし、生物学者たちは、 今のところ病気、汚染物質、何ものかによる捕食、などのすべての理由についての兆候は見つかっていないと語っており、原因はまったくわかっていないようである。

米国では、多くの人々が関心を持ってその原因の究明を見守っているようだが、これまでの常識論 にこだわらず、急激な磁場の変化などに目を向けないと、簡単には究明できないのではなかろうか。 北極海における大幅な磁極の移動や世界各地で発生している磁場の変化を考えると「シベリアの巨大穴」書いた巨大な穴 の出現とも関わりがあるのかもしれない。 

 
 

 
 


青サギ、ヘラサギ、シラサギ、ペリカンなどが一夜にして姿を消してしまった。 
ヒナを孵すという動物の本能に逆らった、なんとも不可解な現象である。

 

 




 

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