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2011年6月28日のアテネの政府庁舎前の騒動

 
 

ギリシャ問題

 

読者も気づいておられることと思うが、今の世の中まさに「まやかし」の世の中である。そのまやかしの実体を誤魔化すために、各国政府はありとあらゆる手段を使って真相を隠し、その場しのぎをしている。 ギリシャ問題や中国の株暴落などその典型的な例である。

ギリシャ国家が間もなく国内総生産(GDP)の170%に達しようとしている借金を返済することは、もはや不可能である。 これから先、EU(欧州連合)やECB(欧州中央銀行)からさらなる融資を受けたとしても、その場しのぎの先延ばしに過ぎないことは、もはや隠しのようない事実である。

国際通貨基金(IMF)が債権者のEUやECBに対して、債務の返済期限の30年延長や元本の大幅削減(帳消し)が必要であると、明言していることを見れば明らかだ。 上の写真は4年前の2011年6月28日のアテネの政府庁舎前の騒動の写真である。 ここ数日、テレビで放映されている反政府派の抗議運動の場面と瓜二つである。 この写真を見て頂ければ、結局の所、ギリシャ問題は4年の歳月が経過したにも関わらずなんら進展しておらず、借金の額が増して返済が一段と厳しくなって来ていることが分かるだろう。

 

中国の株式問題

 

中国の上海株式市場が5200ポイントから3500ポイントまで30%を超す急落を起こした後、わずかに2週間足らずで4100ポイントまで一気に株価を戻している。 中国経済に回復の兆しが見えたからではない。 経済の崩壊による動乱の発生を恐れた中国政府が、このままでは我が身が危ないと感じ、慌てて株価を支える策をとったからである。

上場企業のおよそ半分近くを売買停止とし、新しい株の発行を止めさせ、証券会社や国有企業に命じて株を買い支えさせ、さらには、企業の大株主には株を売ることを禁じるなど、他の国ではあり得ないような対策を積み重ねたのだ。 市場経済の減速を放棄したこうした行為は、もはや中国の株式市場が世界で認められる市場ではなくなったことを示している。

中国政府が「影の銀行」(シャドウバンキング)の連鎖倒産を防ぐために投じている資金に、今回の株価支えに投入した資金も併せると数百兆円規模に達している。 政府はその資金を捻出するために、今米国国債を大量に売却しているのである。 みな水面下で密かに行われているわけだが、米国をデフォルトへ追いやることになるのは間違いない。

 

自然の猛威

 

こうした嘘八百がまかり通っている世の中であるが、嘘やまやかしが一切通用しない世界がある。 それが我々が目にする自然界の姿である。 それは米国を始め世界各地を襲っている自然災害を見れば分かるはずだ。 今地球は生まれ変わるための浄化活動に入っており、それは人間の目から見れば恐ろしい光景に見えるだろうが、天が人類に知らしめている重大な警告であるのだ。 それを隠そうといくら政府が誤魔化そうとしても、こればかりは誤魔化し切れるものではない。

世界の覇権国家と言えども迫り来る気候変動や自然災害から逃れる術はない。 それどころかその規模は益々大きくなり、頻度は増すばかりである。 カリフォルニア州とモンタナ州の二つの国立公園で発生している大規模な山火事を見れば、自然の前に人間の力がいかに小さいものかが分かろうというものである。

これまでの山火事は人的被害や家屋の焼失は少なくて済んでいたが、いよいよこれから先は、そうはいかなくなって来そうである。 今回のカリフォルニア州の山火事は報告されているだけでも焼失家屋は200棟を超えており、被害はさらに増えようとしている。

被災者は人間だけではない。 火から逃げ延びようと逃げ廻る鹿や牛、馬などの姿を見ると、人間が犯したカルマのい大きさを垣間見る思いである。 下に掲載した山火事の写真をご覧になって、今地球が産みの前の苦しみを味わっていることを実感して頂きたい。 自然災害には「まやかし」は一切通用しないことを写真は如実に示している。

 
 

 
 


カリフォルニア州のグラッシャー国立公園に向かって延焼する山火事  (ABCニュース)

 

 
 

 
 


 

 
 

 
 


 

 
 

 
 


猛火の中を必至に逃げる鹿、牛、馬たち

 

 
 

 
 


 

 
 

 
     

 




 

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