間もなく、そのカルマの刈り取りが始まる
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チベット自治区の成立50年式典は、抗日戦争勝利70年のパレードを思い出す
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チベットの地からダライラマ法王がインドに亡命し、チベットが中国に併合されてから50年。
チベット自治区の成立50年式典が昨日〈9月8日〉首都ラサのポタラ宮殿前で行われた。 今日の香港テレビで放送されたその様子を見ると、チベット伝統の大型御輿(みこし)はなんと中国製の軍事用車両の上に乗せられ、その前を軍隊がパレード。 その様子はとても歴史あるチベットの祭典とは思えない光景であった。
出席した中国政府の幹部は、チベット自治区は中国共産党政権の下で生活水準が大幅に向上したことを強調し、チベット族の人々は中国国民としての意識を強めることを求めていた。 50年前に比べればGDP〈国内総生産)は280倍になったようなので、生活水準は上がったことだろうが、チベット仏教が弾圧され、伝統的な生活が奪われてしまった状況下では、230万人を超すチベット族の人々が心から喜んでいるとは思えない。
それを裏付けているのが、抑圧的な宗教政策に抗議をするために、今もなお続くチベット僧侶による焼身自殺である。 外国メディアの取材が厳しく規制されているため、人口の90%を占めるチベット族の不満やそれに対する厳しい統制の実体は報道されずにいるが、政権維持のためなら人の命などなんとも思わない共産党政権が今もなお続けている傍若無人な振る舞いが、筆舌に尽くしがたいことは明らかだ。
あれだけ広大な国土を有しながら、なおもチベット民族の領土であった領域を自国のものにしようとした強欲な中国、その強欲の強さは当時自治区のトップを務めていた胡錦涛氏が、強烈な弾圧的政策によってチベット族を抑えた功績によって、共産党のトップ・主席の座にまで上り詰めたことを見れば、よく分かる。
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中国によるチベット統治がこの先も続くようなら、今年80才を迎えられたダライラマ法王は
チベット族最後の法王となりそうである。 そうならないことを心から願っている。
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インドに逃れその一角でチベット仏教徒と伝統を維持している一部のチベット族の人々、そのトップに立つダライラマ法王も早80才、1995年にそのダライラマ法王によって後継者に認定された、当時6才のパンチェン・ラマ11世は、現在既に26才になっているはずであるが、中国政府によって隠されて行方不明のままである。
今回、当局の監視下におかれ生存していることは明らかにされたようであるが、中国政府は既に別の男の子を認定していることから、パンチェン・ラマの転生者たる男の子は、ダライラマ法王の後継者となることはなさそうである。 伝統的な後継者選びは終了である。
50年前、中国への併合に反対したたくさんのチベット僧侶たちを巨大な穴に投げ込み、糞尿をかけて生き埋めにした虐殺行為や、その後の抗議する僧侶たちを焼身自殺へと追いやった非人道的な行為は、いま巨大なカルマとなって中国を覆いつくし炎を上げようとしている。 そのカルマ刈り取りの恐ろしき光景を、我々は遠からずして目にすることにになることだろう。
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20年前ダライラマ法王が認定した次なる法王、パンチェン・ラマの生まれ変わりの当時6才の少年
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