今太平洋
には3つの台風があり、9号、11号は我が国への上陸もありそうである。55年前の1960年8月には、日本の周辺を5つの台風が取り巻いたこともあったようなので、今回が特別の事というわけではないが、最近の気候、特に先月からの鹿児島県や宮崎県の雨の降り方は異常である。
鹿児島県の薩摩半島南部で、無農薬栽培の農業を営んでおられる読者の方から電話を頂き、お話しをさせて頂いたところ、連日の雨で鹿児島県一帯の農業には、大きな被害が広がっているようである。 6月は陽が射した日がたった3日だけ、7月に入っても連日の雨で今日7日は雨は止んでいるものの曇り空だという。 明日以降の天気予報を見ると、明後日から再び雨と曇りの日々が続きそうである。
その結果、特に畑作に大きな被害が出ているようであるが、消毒剤や化学肥料を使っている農家の畑は土地が硬くなっているため、水はけが出来ず畑は池のようになっているという。 そのため、トマト、ナス、ピーマン、カボチャなどが、実が大きくなれずに腐ってしまってほとんど収穫できなくなっているようである。
電話口でその女性が語った「この天気は天の神様が怒っているんだと思います」という言葉が印象的であった。 日々の暮らしの中で自然と接している時間が長い人でないと、感じ取れない思いではないだろうか。 東京や大阪といった都会暮らしでは、いくら長雨が続いても、野菜の値段が上がったことに不平を言うだけで終わってしまうのが相場である。
マスコミも大雨や洪水で橋が流されたり家が浸水した被害は伝えても、田や畑の被害の状況を詳しく伝えるニュースは見たことがない。箱根のニュースを伝えないのと同じように、報道にはそうした偏りがあることを忘れないようにしておいて欲しいものである。
近づいている台風による大雨が心配だが、最近の口永良部島や桜島の噴火を考えると、1300ミリを越してきている連日の大雨には、噴火を押さえる意味と浄化の意味があるように感じられる。 そんな中、桜島の噴火は相変わらず続いており、火山灰も飛んできて鹿児島市では窓を開けられない日々が続いているようである。