サウジアラビアの聖地で大惨事
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サウジアラビアの聖地で700人を超す死者が発生、中東の暗い未来を暗示しているようである。
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中東のサウジアラビアのメッカで
9月11日、大巡礼に備えて改造中のモスクに巨大なクレーンが倒れ、巡礼者を含む109人の死者と200人を越す負傷者が出た事故については、「中東・欧州さらなる不安」でお知らせしたのでご記憶のことと思うが、その記事の中で、次のように記しておいた。
この事故は、イスラム教徒にとって最大の聖地である巡礼の地
・メッカで起きた事故だけに、これから先イスラム圏の政情が一段と混迷を深めることを予言しているようで、心配である。
さらに気になるのは、この倒れたクレーンを所有する会社がビン・ラディン一族の所有する建設会社という点である。
ビン・ラディンと言えば、事故の起きた日が、奇妙な事に彼が首謀者とされる2001年の同時テロ事件の発生日・9月11日と同じ日である。
「闇の勢力」に利用され無残に殺された彼の無念のエネルギーが引き起こしたような、なんとも奇っ怪な事故である。
11日の事故を知った時、どうにも気になったので上段の記事を記したわけだが、またしても案じた通りのことが起きてしまった。 事故発生から2週間ほど後の24日、メッカの郊外の聖地ミナで年に一度の大巡礼の参加者が折り重なるように倒れ、1500人以上が死傷する大事故が起きてしまったのだ。
実はこの事故は、巡礼のクライマックスである悪魔を象徴する柱に投石する儀式の最中に起きたものである。 それだけに中東の暗い先行きを暗示する事故のように思われ新たな不安を感じていたところ、追い打ちをかけるようにさらなる二つの暗いニュースが飛び込んできた。
パレスティナとシリアの情勢悪化
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エルサレムの神殿を巡るパレスティナとイスラエルの争いに新たな展開が始まった
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一つは、パレスチナとイスラエルとの衝突のニュースである。 エルサレムの旧市街地である神殿の丘で、イスラエルの警察とパラスティナ人の若者との間で衝突が発生し、死傷者が出る事態となったことについては、「中東・欧州さらなる不安」で記した通りである。
今もなお両者の衝突が続く中、パレスな人の投石によって、イスラエルの市民に死者が出たことを受け、イスラエル政府は治安部隊に殺傷能力のある22口径ライフルの使用を認める新たな措置を決めたのである。 これによりパレスティナ人の若者に多数の死者が出ることが予想されるだけに、パレスティナ情勢は一段と悪化することになりそうである。
二つ目は内戦が続くシリア情勢に新たな不安が加わるニュースである。 シリアからの難民によって欧州各国の間でその受け入れを巡って論争が発生し、EU分裂の可能性すら取りざたされていることはご承知の通りであるが、この難民問題の元凶となっているのがシリアにおける戦闘の激化である。
反政府軍や過激派組織・イスラム国(ISIS)からの攻撃で苦戦を強いられているアサド政権。 昨日、そのシリア政府軍がロシアから提供された新たな戦闘機でISを攻撃するニュースが伝えられた。 さらに追い打ちを掛けるように、シリアの駐ロシア大使が「ロシアの兵士は今のところISとの戦闘には参加していないが、必要になれば部隊を送ってくれるだろう」と、ロシアがシリアで軍事作戦を展開する可能性を示唆した。
ロシアはこれまでシリアのアサド政権を支持してきたが、あくまで表舞台には登場せず、裏からの支援に留まってきていた。 そのロシアが戦闘機を供与するだけでなく自国の軍隊を投入するとなると、シリア情勢は新たな段階に突入することになる。 名目はイスラム国撲滅となっており、米国のオバマ大統領も参戦を期待しているようだが、戦況次第ではいつ、「ロシア
対 欧米」の戦いに変身するか分からない。 そうなったら「ハルマゲドン」に向けて大きく一歩を踏み出すことになる。
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