梅雨も台風も縁のなかった北海道、それが最近は本土と変わらぬ気候となって、うっとうしい梅雨空が広がり台風も直撃。 時には沖縄より気温が高い日すら出ている。 台風7号の影響で大雨と強風に見舞われた釧路市や帯広市、足寄町、本別町などに住む方たちは、初めて台風の恐ろしさを実感するところとなられたようである。 台風の最初の上陸点が北海道となったのは極めて珍しく、23年ぶりだという。
昨日も上空に停滞する梅雨前線の影響で、北見市や美瑛町などでは暖かく湿った空気が流れ込み、大雨に見舞われて農作物への被害が広がっているようだ。 ANNニュースは、北見市常呂町のタマネギやバレイショ、キャベツなどの被害は1億円に達するだろうと報じている。 これからさらに台風11号が上陸する可能性が高いだけに、住宅の浸水と同時に、農作物への被害のさらなる拡大が心配である。
19日から20日にかけて、9号、10号、11号と相次いで発生した台風。 上の図は昨夜(8月20日)時点での台風位置と進路を示す天気図であるが、よく見ると、まさに最近の異常気象を端的に現しているのが分かる。 台風の進路を示す図の中でこんな図はこれまでに見たことがない。 異常な点を上げると以下の通り。
@ 3つの台風が表示されていること自体が珍しい。
A 台風の発生場所が珍しい。 通常は南太平洋で発生し北上する。 しかし10号と
11号は日本の東海上で発生している。
B 台風の現在地を見ると、その位置が北から南に向かって11号、10号、9号と通常
とは逆さまになっている。
C なんとも奇妙なのは、台風10号が北から南に向かって進んでいることである。 こんな
進路をとる台風は記憶にない。
D 沖縄や九州が上陸どころか台風圏内にすら入っていないというのに、東北や北海道が
上陸の恐れがあり、既に被害が広がっている。