再び暗いニュース
 

 


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停戦破綻、シリア激しい戦闘再開

 
 

 
 


「細い糸でつるされた状態」と言われていたシリア情勢。
とうとうその糸も政府軍の激しい空爆でぷつりと切れてしまったようだ。

 

 
 

 


この町の姿はマグニチュード8を超す地震の後のようだ。
人間の蛮行は自然の破壊力を上回っている。(イギリスBBC)

 

中国版「ネズミ小僧」で心がなごんだのも一時、またしても暗いニュースである。

シリア内戦の停戦協定は完全に瓦解してしまったようである。 12日未明から実施されてきた停戦は、米軍によるシリア政府軍への空爆、さらにはシリア軍によると思われる救援物資を積んだ国連のトラックへの空爆で、風前の灯火と化していた停戦協定は、アサド 政府軍によって、200人を越す住民の犠牲者が出るかってないほどの大規模な空爆によって、完全に瓦解してしまった。

26日行われた、シリア問題の解決策を論議するはずだった国連安全保障理事会の緊急会合も、ロシアと米国の非難合戦の場と化してしまい、何ら有効な解決策が見い出すことが出来ずに終了するところとなってしまった。 調停役の国連のデミストラ特使は、アサド政権と反政府勢力に直接呼びかけたが、双方から拒否されたことを明らかにして おり、プーチン大統領も米国との交渉で決めた停戦は無効であると表明。 もはや停戦合意は完全に崩壊である。

24日に行われた国連総会の場で、シリアのムアレズ外相は「シリアの軍と政府はこれまで以上にテロと戦う決意を固めている」と語っている。 シリア政府が 言うテロの中には反政府軍が含まれていることはアサド大統領の発言を見れば明らかである。つまり、これから先シリアでは、これまで以上に激しい戦闘が行われることになるというわけである。

アレッポなど戦闘下にあった都市の市民が空爆や爆撃の恐怖から逃れて、安息の日を過ごせたのは、わずか1週間足らず。 これから先、彼らは再び地獄の日々を送ることとなりそうだ。 我々もまた激しい空爆下で逃げ惑う、幼い子供たちの悲惨な映像を見て、心の暗くなる日々を送ることになりそうである。 愚かな人間どもの蛮行は一体いつまで続くのだろうか。

 
 

 
 


わずか7日間の安息の日々。 買い物客で賑わう町中で見られた
子供たちの笑顔は血塗られた姿に一変してしまった。 (イギリスBBC)
 

 
 

 
     

 


難民船転覆で400人を越す死者・行方不明者

 
 

 
 


若者たちは海に飛び込み救助を待ったが、泳げない子供や
女性たちは沈没する船と運命を共にすることとなってしまった。

 

 

中東情勢の悪化は即、難民や移民の増加につながるわけだが、国連の機関が発表したところでは、今年に入っての欧州を目指して死亡したり行方不明となった難民や移民の数はすでに3200人 に達しており、シリアやリビアなどの政治情勢が更に悪化するようなら、5000人を越すことになりそうである。

天が警告のために発生させている自然災害による犠牲者の数を遙かに上回る死者が、人間の見にくい争いによって発生しているのである。 もちろんその裏には、人口削減やハルマゲドンを狙う「闇の勢力」がいるわけだが、なんともはや、おぞましい話である。

そんな中、またもやエジプトからイタリアを目指した難民船が、リビア沖合の地中海で転覆するという痛ましいニュースが流れた。 定員60〜70人の船には400人を超すシリアやスーダン、ソマリアなどからの難民や移民が乗船しており、救助されたのは、160人ほどだと言うから、250名ほどが犠牲となったようである。

救助船が到着するまで8時間近く海上で漂っていて救われた乗客は疲労困憊。 乗客の中にいた女性や子供のほとんどが 助からなかったようである。 なんとも痛ましい事故である。 

 
 

 
 


疲労しきった若者たちの顔を見れば、救助されるまでの
8時間がいかに厳しかったかが分かる。(イギリスBBC)

 
 




 

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