白日の下にさらされた米英の大罪
 

 


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「イラク戦争調査委員会」の調査結果発表

 
 

 
 


「イラク戦争調査委員会」の発表に英国は震撼している。
ブレア前首相に対する厳しい判断が下されたからである。

 
 

EU離脱後の政策を巡って揺れる英国。 国民は2分され相互の憎しみの感情が日増しに強くなっている中、英国国民にとって新たなショッキングなニュースが流れた。 昨日イラク戦争の正当性を評価する「イラク戦争調査委員会」による報告書が発表され、米国と共にイラクに多くの兵士を送り込み、罪なき15万人余のイラク市民を殺害したイラク戦争が、「大義なき戦い」であったことが明らかにされたのだ。

イラク戦争終了後、2009年に設置された有識者5人による「イラク戦争調査委員会」は、7年間にわたってブレア元首相を含む関係者150人以上から事情を聞き、15万件以上の政府文書を分析してきた。 その結果が6日、ロンドンで発表されるところとなった。

報告書のポイントは以下の通りである。

@ 開戦当時(2003年3月)には、フセイン政権による差し迫った脅威はなかった。
A 開戦は誤った分析・評価に基づいていた。
B フセイン政権に対する武装解除の努力は不十分で、軍事行動は最後の手段ではなかった。

報告書の伝えるところをより分かりやすく言うなら、当時のフセイン政権はイラク国民や世界に脅威を与えるような状況ではなかったのだ。 それなのにブレア首相は国連の決議も得ぬまま、米国のブッシュ政権に同調して戦争を仕掛け、自国の兵士179人を無駄死にさせた上に、15万人というイラク市民の命を奪ったというわけである。

当時、ブッシュが率いる米国政府が掲げた大義名分は、「フセインは大量破壊兵器を保持している」というものであった。 開戦当時、ブレア首相が開戦に対する正しい情勢分析や評価を行わずに、こうした馬鹿ブッシュの言い分をそのまま鵜呑みにしていたことは、映像に残された国民に向けたテレビ演説「フセイン政権は生物化学兵器を45分で使用できる態勢にある」(下の写真参照)を見れば一目瞭然である。

戦争終結後、ブッシュが主張した大量破壊兵器は何に一つ発見されなかったことことは、読者も既にご承知の通りである。 昨日の英国BBCテレビを見ると、これほどの明確で厳しい評価結果が発表されているにもかかわらず、前首相は自分の決断は正しかったと語っていた。 ブレアという男もなんとも往生際の悪い、情けない男である。

 
 

 
 


誤った情報を元にイラク戦争参戦の必要性を述べるブレア首相。 
在英アラブ紙の主幹は米英のイラク侵攻で、イラクが失敗国家になら
なければ、IS(イスラム国)は組織されていなかっただろう。ブレア氏と
ブッシュ氏には、混乱の種をまいた大きな責任がある」と述べている。
 

 
 

 
 


イラク戦争調査委員会から調査結果が発表されたロンドンの会場前には、
市民団体による集会が開かれ、ブレア首相に対する厳しい批判が行われた

 
 

既にHPで何度も伝えて来ているように、米国が自作自演で始めた9・11同時テロから始まったアフガン戦争、イラク戦争はまさに「大義なき戦争」以外の何物でもなく、イラクやアフガニスタンの何十万という罪なき市民を殺害しただけでなく、その後に、シリアなど中東諸国に内乱や内戦を引き起こし、さらにはアルカイダやタリバン、さらにはIS(イスラム国)といった非人道的行為を繰り返す過激派集団を産み出すことにもなった。 

それは皆、イラク戦争やアフガン戦争がもたらした憎しみの感情が、反米武装勢力によるテロや宗派間の対立を産み出した結果である。 それらは、シリアやイラク、アフガンに500万人を越す難民を産み出し、毎日のように何十人、何百人の死傷者を出す爆弾テロを引き起こしているのだ。

それを考えれば、当時の米国や英国政府が行った「大義なき戦争」の罪が、筆舌に尽くし難いほど大きいことを考えれば、二つの戦争を引き起こした輩たちが今もなお、安穏に暮らしていることは信じられないことである。 東条英機首相以下、我が国の多くの政治家が戦犯の罪で処刑されたことが当然だとするなら、そうした方々とブッシュやブレアと一体どこが違うというのか、教えて欲しいものだ。「勝てば官軍」で片付けている だけではないか。

日米戦争の開戦直前、日本軍の暗号通信を事前に傍受、解読し、真珠湾攻撃の始まるのを知りながら、国民の参戦気分を盛り上げるために、日本海軍の攻撃を一切知らせずにハワイに住む人々や多くの軍人を犠牲にしたトルーマンやルーズベルトには罪はなかったのか? 必要の無い原爆投下で30万人の一般市民を犠牲にした行為は戦争犯罪にならないのか?

しかし、天は全てを見ておられる。 ブッシュ親子やブレアらが背負ったカルマの大きさを考えれば、死後に彼らの行く先がいかなる所となるかは語るまでもないだろう。 カルマの大小は違えども、米国と英国という国家とその国に籍を置く国民のカルマも消えるものではない。 分裂と衰退が始まろうとしている両国の姿を見れば分かるだろう。

奇しくも昨日、オバマ大統領がアフガニスタンからの部隊の撤退を見直し、8400人の兵士を残留させることにしたと発表。 アフガン戦争がアフガニスタンにもたらした 混乱と憎しみは、13年経った今も消えず、タリバンと政府軍との戦いは今もなお続いている。 これらのカルマは米国 とその国民が、これから先、刈り取っていくことになるのだ。 
 

 

 
 


今日のイラクの惨状を見れば、戦争犯罪人の罪の深さが分かろうというものだ。

 
 

 

 
 

 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 
 

 

 
 

 

 

 

 




 

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