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危なくなってきたオリンピック開催

中国では、今、テロや暴動を恐れるあまり、度を超す警備体制が敷かれているようだ。自国民のマナーの悪さは中国政府も相当気にしているようで、街中や施設内でツバやタンを吐かない、中国と対戦する外国チームにも等しく声援を送ることなどを盛り込んだパンフレットを配って、マナー向上に必死に取り組んでいるようである。

未だかってオリンピック直前に、この種の報道が伝えられるようなことはなかった。なんとも気恥ずかし限りだが、マナーは取り繕(つくろ)って何とか事なきを得るかもしれないが、問題は天候である。私のHPでも度々お知らせしているように、北京市内の大気の汚れは相当のひどさであるようだ。

もはや観測データーの改ざん等でごまかしている段階ではない。参加する選手の競技生命に関わる問題である。中国で調整に入っていた日本の女子選手が原因不明の病で体調を崩し、オリンピック欠場は勿論、選手生命も危ぶまれる事態に至っていることは、既に報道でご存じのことと思う。オリンピック選考予選の直前まで中国で調整していたマラソンの高橋尚子選手が、帰国後体調が優れず選考会で、さんざんな結果に終わったことも記憶に新しい。

だからこそ、外国の選手はオリンピック開会式の不参加ばかりか、競技の直前まで日本に滞在し、体調を維持しようとしているのである。こんなオリンピックは前代未聞である。中国には8を縁起の良い数とする慣習があって、開催式を8月8日の午前8時にしたようであるが、最近の暑さを思うと、よりによって一番暑い8月に開催しなくても良いのにと思う選手もいるのではなかろうか。

ところで、先月中旬頃、オリンピックのヨットレースが開催される山東省、青島市の海岸に緑藻(あおさ)が大発生して、街中に悪臭が漂った事件をご存じだろうか。観光地としても有名な青島市に突如として発生した緑藻は膨大なもので、この藻の撤去作業に中国人民解放軍3大艦隊の一つである北海艦隊の艦船数隻が出動、延べ兵力16771人、車両801台、軍艦38隻が投入され、除去された緑藻の量は16550トンに達したというのだ。

先ず、大紀元日本が伝えるニュース記事とその写真を見て頂こう、

 
五輪ヨットレース開催地、緑藻が異常繁殖=中国青島市


【大紀元日本6月30日】

五輪開幕式まで残すところ40日余りとなったが、五輪協力都市でありヨットレース開催地である青島市では現在“滸苔”という緑藻が大発生し、五輪ヨットセンター付近の海域に深刻な影響が出ている。この緑藻の蔓延している海域はすでに24000平方キロメートル(香港の約24個分)に達しており、現地の有名な海水浴場も臭気が立ち込めているという。

明報によると、緑藻は6月17日に現れ始め、急速に繁殖し同月23日より島外海から岸に向かって広がり続け、本来青いはずの海面が緑鮮やかな草原のように変わったうえ、名所である“桟橋”や多くの海水浴場も全て緑に埋め尽くされ悪臭を放っている。

青島、黄島フェリー埠頭でも一面に緑藻が発生しており、高速船港区では特に密集しているという。埠頭は安全のために一時的に航行を停止している。ある船員の話では、藻類などの漂流物で航行が止められたのは山東省では初めてだそうだ。

青島市長・夏耕坦氏は「規模や期間の長さから、この管理の難しさは並大抵ではない。歴史上めったにないことだ」と話している。

“滸苔”は青島国際ヨットセンターのある浮山湾周辺の海域にも影響し、海水浴場は悪臭を放っている。現在、中国チームを含む34ヶ国のヨットチーム300人以上の選手とコーチが現地で調整をしているという。

当局は一万人以上の清掃員と志願者を手配し、毎日清掃に当たっており、更には青島でトレーニングしている外国人選手もこの清掃に加わっている

      上空から見た青島市沿岸  (AFP)

 

                7月4日 撤去作業を続ける海軍兵士(AFP)

 

 

 

 

 

 

 


撤去作業を手伝う一般市民 Record China社

 

藻に覆われた青島市のヨットレース開催地(AFP)


青島市に謎の伝染病発生


軍隊や軍艦の出動によって、撤去が完了したとの報道でやれやれと思っていた矢先、とんでもないニュースが流れてきた。7月に入ってから、青島市で原因不明の疫病が流行し、15日の時点で、青島の市街区だけで感染者数は16万人に達し、死亡者数は1251人に達したというのだ。

さらに恐ろしいことに、この情報はオリンピックのヨットレースに影響を与えないように、最高機密として扱うことが決定されたようなのだ。これだから中国は怖い。おちおちオリンピック観戦などといって中国などに行っておれないことがお分かり頂けただろうか。

この原因不明の伝染病について、当局はインフルエンザだと発表しているようだが、 緑藻(あおさ)の大量発生直後の感染(発病)であることを考えると、両者に何らかの因果関係があることは間違いない。だいたいこの夏場に、人口230万人の青島市の7%にも当たる人間が、突然従来型のインフルエンザを発病するなどと言うことがあろうはずがない。

それも、発生からわずか10日や2週間で(正確には発表されていないが、ニュース記事を読む限り突然の発生であることは間違いないようだ)、1000人を超す死者が出るなどと言うことはあり得ないことである。もしも、緑藻の作業に関わったことが、発病の原因となっているとすると、困ったことに藻の除去とその後の清掃作業には、海軍だけでなく市民やトレーニング中の外国選手も加わったと言うから、彼らへの感染が心配になってくる。

いずれにしろ、対応を一歩間違えば、これだけでオリンピック開催は危うくなることは間違いない。そう思っている矢先、先ほど会場周辺を突如閉鎖するという情報が飛び込んできた。少なくともこれでヨットレース の中止は間違いない。2週間やそこらでオリンピック会場を変更できることなど出来るはずがないからである。 どうやら北京オリンピック開催自体にも赤信号が点灯されたようだ!!

しばらくはこのニュースからは目が離せないが、どこまで真相が伝えられるか、メディアの力量が問われるところである。少なくとも日本の新聞で取り上げられるのは、大騒動が発生した後のことだろうが、日本のマスコミも事ここに至っ ては、中国政府に遠慮などしてもらっていては困る。ことは選手や観光客の生死に関わるのだから。

それでは、今朝(7月16日)の大紀元日本ニュースと今夜伝えられた新しいたニュースをご覧頂こう。
 

五輪開催地青島市、原因不明の伝染病蔓延か

【大紀元日本7月16日】

海外のいくつかの中国語メディアの15日の報道によると、現在、青島大学の付属病院、青島市立病院などの大きな病院では、毎日数万人規模で患者が詰め掛けているという。これらの患者に共通の病状は、激しい頭痛、嘔吐、高熱である。多くの高齢者と児童は病状がより激しく、肝臓、腎臓、呼吸器などの機能障害を併発した患者も少なくない。

感染者の増加とともに、市民の不安も日々広がっている。青島市の衛生部門は、人々の不安を緩和するために、メディアを通じて、今回の感染症はインフルエンザであり、大規模な流行は起こらないという専門家の考えを強調している。

一方、7月12日に青島市政府は全市の衛生局、疾病制御センターなどの関係者を集めて研究会議を開いた。会議の席上、今回の感染症は流行性脳脊髄膜炎に似ていることが報告された。その上で、間もなく開催されるオリンピックのヨットレースに影響を与えないように、今回の感染症情報を最高機密として扱うことが決定された。

そして、各級の衛生医療部門に、患者の情報が外部に漏れないよう指示し、すべての可能な手段を使って患者を強制的に隔離するよう要求した。また、この会議では、内部には厳しく対処し、外向けには穏やかな雰囲気で行ない、対外的にはやはりインフルエンザであると宣伝することが決定された。

同情報は山東省と青島市のインターネット掲示板でも話題となっていたようだが、すべての関連発言はすでに削除されている。

 

中国青島:五輪ヨットセール会場、突如閉鎖

 

【大紀元日本7月16日】

中国政府当局は7月14日、五輪大会のセーリング会場となる山東省青島市の沿岸地域を突如閉鎖した。

ドイツメディアの報道によると、ドイツセーリング協会(DSV)のハンス・サンデス氏はドイツ通信に対して、北京五輪組織委員会は各国の代表団に簡単な通知を渡したが、閉鎖の理由及び期間に関しては説明がなかったと話した。

青島で事前合宿訓練を行っている各国代表団の間では、5月末から大量発生したアオサの除去作業が失敗したため、中国政府が会場を閉鎖せざるを得なかったではないかとの思惑が交錯している。

サンデス氏は「北京五輪組織委員会は私たちに対して、開催者として会場を閉鎖する権利があると話した。私自身は今までこのような実態に遭ったことがない。今、すでに30ヶ国のチームが現地に入っており、彼たちはすでに何千万ユーロの費用を支払ったのに、このような事態になったとは…」と驚きを示したという。

 

 

 

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