オバマ列車ワシントンへ
オバマ次期大統領が敬愛するリンカーン元大統領が、列車で就任式に向かった故事にちなんで、独立宣言の地フィラデルフィアから首都ワシントンに向か
った特別チャーター便「オバマ列車」が、昨日到着。いよいよ新大統領の就任式である。
ワシントンは式典に参加する24万人や、パレードを見ようと集まり始めた200万人を超す人出で大変のようである。この経済危機の中、ワシントン市内のホテルは
満席で、料金も1泊10万円前後まで高騰し、近郊の一軒家やアパートまで貸し出しが始まっているというから、空前絶後の就任式とパレードが展開されることになりそうである。
南北戦争で分裂した米国を憂い、奴隷解放を宣言したリンカーンは、今も米国民の尊敬を集める存在である。それだけに、オバマ氏をリンカーン大統領に置き換えて、多くの人々がかってないほどの大きな期待を新大統領に寄せる気持ちは、分かろうというものである。
中でも、新大統領がアフリカ系黒人の血を引くゆえに、長い間、社会の底辺で苦しんきた黒人やヒスパニック系の人々の期待は大きいようだ。また、白人系の人々も経済的危機から奇跡的な指導力
をもって救ってくれるのではないかと期待を寄せており、それらはある意味で、世界的な貧困層の人々や経済的危機にあえいでいる人々の期待感とも
重なっている。
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特別列車から手を振るオバマ氏(左)とミシェル夫人。
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1月末に経済的クライシス発生か
そうした状況の中で、いよいよ米国時間の明日早朝、就任式典とパレードが行われるわけであるが、一方で、不穏な噂が流れているのを読者はご存じだろうか。
それは、「来る1月21日か、22日、未曾有のクライシスが発生する」という噂である。へたな占い師の戯言なら、笑って見過ごせるのだが、噂の元がかっての国務長官であったコリン・パウエル氏の発言となってくると、そうはいかなくなってくる。
その発言は昨年の10月19日の大統領選のまっただ中で行われた、NBCのテレビ討論番組で語られたものであった。その概要はおよそ次のようなものである。
「オバマ大統領から”私は何からはじめたらよいか?” とアドバイスを求め られたら、あなたはどのように答えますか?」
との質問に、パウエル氏は以下のように答えている。
「まずアメリカ国民と世界に向けて直接語りかけ、新しいイメージのアメリカとアメリカの役割をアピールするようにアドバイスするでしょう。これから多くの問題が起こります。1月21日から22日にかけて、今はまだ我々にも分からない危機がやってきます。次期大統領は彼のパーソナリティーとホワイトハウスの力を総動員し、アメリカは一致団結して前進し、かならずこの経済問題を解決して国際的責任を果たすことを、アメリカ国民と世界に宣言しなければなりません。そして、国民と国際社会のアメリカに対する信頼を回復しなければならないのです。」
ここでパウエル氏は、21日から22日にかけて発生すると思われる危機を、「今はまだ分からない危機」としてその詳細は語っていない。それだけに不気味である。しかし、その後で「この経済問題をアメリカ国民が一致団結して解決しなければならない」と語っている点を考えると、どうや
らクライシスが経済的危機であることは間違いないように思われる。
一つ考えられることは、大手の銀行や自動車メーカーの倒産が予期しているより早く、突発的に発生し、経済の大混乱が始まることである。もう一つ
の考えは、ニュー・ドラー(新札)を発行することによって起きる世界的なクライシスである。
新札「ブルー・ノート」の発行か
アメリカが「ブルー・ノート」と呼ばれる新札を発行する目的は、かねてから私が述べてきたように、返済能力を遙かに超え
てしまった10兆ドル(1000兆円)を超すアメリカ政府の膨大な債務を帳消しにすることと、基軸通貨としてのドルの価値を維持するためである。
情報によると、すでに、新札はFRBによって刷り上がっており、いつでも発行できる状況にあるようである。問題は、この新札が旧札といかななる比率で交換されるかという点である。この比率が1:1なら何も問題は発生しない。
それなら、パウエル氏がわざわざ「国民が一致団結して解決する必要がある」などと言うはずがない。また、そんな比率では国家破綻やドルの凋落を防ぐことなど出来はしない。
旧札(グリーン・ダラー)の価値が激減するからこそ、借金が棒引きになるのだ。
となると、交換比率は、衝撃的な数値になる可能性が大きい。アメリカ政府が先に述べた目的を達成しようとしたら、少なくとも
その比率は、5:1なり、10:1位になるのではないかと思われる。
つまり、新札1ドルを交換しようと思ったら5枚なり、10枚の旧ドルを持っていかなければならないというわけである。
また一説では、新札ブルー・ノートはアメリカ国内だけで通用し、海外では電子マネーが発行されることになるかも知れないとも言われている。
ただ、アメリカ国民に限っては、その比率が2:1前後に低く押さえられ
る可能性は大である。そうでなければ、暴動が発生してしまうからである。しかし、アメリカ国民以外の人間や外国政府が保有するドルのブルーノートや電子マネーのドルとの交換比率は
、あくまで10:1ぐらいの比率になりそうである。もしもそのようなことになったときには、世界的なクライシスの発生は間違いない。
中でも、外貨準備高の大きい国々や、アメリカ国債を大量に保有している国々はパニックである。その筆頭となるのが中国と日本であることは言うまでもないことだ。
読者は、まさか大国アメリカがそんなことを行うはずがないと思うかも知れないが、ニクソンショックはある意味ではそれに匹敵するほどの意味を持っていたことを考えると、全くあり得ないことではないことが分かるはずだ。
世界中で、ニクソンショックが発生したのは、金との兌換を前提とされていたドル札が、突然、アメリカ政府の意向で、その日から他国の通貨と同じ、単なる
紙幣という紙切れに変身してしまったからである。
ただ今回、もしも、大きな交換比率が適用されるとしたら、ニクソンショックを引き起こした、金兌換不可の処置から一変して、新札、「ブルー・ノート
」、あるいは「電子マネー・ドル」は、金あるいは穀物との兌換を可とする条件が付くことになるかも知れない。それによって、アメリカは金の保有高が低い中国や、将来の食糧不足が懸念される日本を説得しようと試みることになりそうである。
もしかしたら、その後にメキシコ、カナダを巻き込んだ「アメロン」の発行に一気に進むことになるのかもしれない。いずれにしろ、21日から22日にかけて発生するクライシスが、こうしたニュー・ダラーに関するものであったとしたら、世界的な
経済の混乱が一段と深刻化することは間違いない。
パウエル氏が、クライシス発生の日時を明言していることを考慮すると、銀行や自動車メーカーの倒産発表による危機より、後者の方が確率が高いように思われるのだが、・・・・・・。それとも、我々の想像の埒外(らちがい)にあるようなことが起こるのだろうか。
別の危機か?
実は、2月以降に起きる危機について語っているのは、パウエル氏だけではないのである。同じ10月19日に、副大統領候補のジョー・バイデン氏もまた、ワシントン州シアトル市で行われた支持者向けの講演会で以下のように述べている。
「いいですか、これから言うことをよく聴きなさい。よく聴きなさい。バラク・オバマは大統領になってから半年以内(3月末まで)に、ジョン・ケネディーの時のようにテストされるでしょう。気をつけなさい。(中略)これから国際的な危機が起こる。それは、この男の勇気を試すために意図的に引き起こされた危機だ」
ジョー・バイデン次期副大統領はそのクライシスは、「ケネディー元大統領の時のようにテストされるだろう」と、経済的危機と言うより、オバマ新大統領に対する暗殺計画ともとれる言い方をしている。
ただ、「国際的危機が発生する」と述べている点を考慮すると、経済的危機の可能性の方が大きいように思われる。
ここで、ケネディー元大統領の名を出しているのは、オバマ新大統領の前に立ちはだかっている試練は、暗殺されることをも覚悟して取り組まなければならない程の大きな困難だということを、国民に伝えようとしているからではないだろうか。
その大きな試練こそが、新札の発行によって、国民や諸外国からの囂々(ごうごう)たる非難を乗り切ることだと考えてみたらどうだろうか。また、その時期については、演説した10月から半年先、つまり3
月末頃までに起きると言っていることを考えると、日時についてはあまりこだわらず、バイデン新副大統領が言うように3月一杯ぐらいまで幅を持っておいた方が良いのかも知れない。
また、元共和党の大統領候補であったジュリアーニ氏は
、「もし民主党の大統領が選出されたら、9・11をはるかに上回るテロが起こるだろう」と発言
しているようである。ジュリアーニ氏は元ニューヨーク市長だっただけに不気味な感じがする。
ジュリアーニ氏の言うテロが、新札発行によって起こる暴動の延長線上にあるものなら、全くあり得ない話ではない。ただ、「民主党の大統領が選出されたら」と条件を付けている点が、理解しずらいとこである。いずれにしろ、こうした発言を聞くと、アメリカ国内のみならず、世界中から期待されているオバマ新大統領の誕生
ではあるが、就任早々からなにやら暗雲が立ちこめているようで、気がかりである。
何にごとも起こらず、新大統領が期待通りの活躍をされんことを祈りたいものである。
最新情報
ダボス会議に参加した福田総理
ここまで書き終わったところで、ブルーノートの発行は、どうやら今月28日から開催されるダボス会議で論議され、2月に入ってから発表されるようだ、という新たな情報が飛び込んできた。ダボス会議とは、スイスのジュネーブに本部を置く世界経済フォーラム(WEF:World
Economic Forum)が、毎年1月にスイスのリゾート地、ダボスで開催する年次総会の通称である。
ダボス会議を主催するWEFは、国際的な非営利団体であり、政財界をはじめとする各界のリーダーたちの連携を通して、世界の経済・社会の現状の改善に向けて取り組むことを目的としている。しかし、これは
あくまで表向きの話であって、実際は裏の世界政府と言われているイルミナティーが仕切っている会議で、当然そこで論議される内容は「闇の存在」たちが世界を牛耳っていく上で必要な事項である。
新ドルの発行が、世界中に影響を及ぼすことは必至であるだけに、裏の世界の了解を得ていなければ、大国アメリカといえども、実行は不可能で
はないかと思われる。それゆえ、ダボス会議で行われる秘密会議において世界の主要国の了解をとった後、実行に移されることは十分に考えられることである。
ここで問題になるのは、新ドルの発行が「闇の存在」たちにとって「有益」かどうかという点である。もしも、彼らがこれから先も、アメリカという国を利用していきたいと考えているか、ドルを基軸通貨として利用していきたいと考えているなら、
有益と言うことになるはずだ。
もしも、そうした背景のもとに新ドルが発行されるということになれば、オバマ新大統領も拒否することは出来ないのではないだろうか。いずれにしろ、1月末から2月にかけて、なにやら不穏な動きが起きることは避けられそうもないようである。