FRBに対する疑惑が噴出
昨年来の金融危機を回避してきたFRB(連邦準備銀行)に対して、今逆風が吹き始めている。
ことの起こりは、昨年の金融危機における多額の公的資金投入時に、FRBや財務省が過度の権限を行使したことに対する批判である。この批判は一旦おさまった
ように見えたが、ここに来て雇用関係の悪化が進み国民の不満が高まってきたことから、再燃してきている。
こうした流れを追い風に、先の大統領選に立候補した下院のロン・ポール議員などが中心になって、中央銀行であるFRBに対する監視を強めるという動きが始まり、先月(10月)下院の金融サービス委員会でFRBへの監視強化を求める法案が可決されるところとなったのである。
これは「FRB透明化法案」と呼ばれるもので、政府の監査院によるFRBの監査権限を強めると同時に、FRBは議会に対して、なぜ多額の債券を買い取っているか、なぜ特別融資をするのかと言った説明責任を果たすよう求めたものである。
ロン・ポール議員などの真の狙いは、議会や国民の意向を全く無視したゴールドマン・サックスや
モルガン・スタンレー等の不良債権処理に対する度を超した支援策によって、FRBの台所が火の車になっていることを明らかにしようというところにあるようである。
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FRB本部ビル
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FRBが救済しようとしている大手銀行や大手商業銀行などから買い取った不良債券は、すでに膨大な量に達しており、FRBは今やにっちもさっちもいかない状況にあるようなのである。したがって、もしもこの「FRB透明化法案」が議会を通過することになると、これまで続けられてきた大手銀行の抱える不良債権の買い取りはもちろんのこと、既に128行に達している中小金融機関の倒産に
よって生じた預金保険機構への支援もままならず、再び本格的な金融危機の発生する可能性が高くなってくる。
ゴールドマン・サックスやチェース・マンハッタンなど大手銀行の多くは、ロスチャイルドやロックフェラー財団が所有する銀行であるが、こうした銀行の救済のために、FRBは湯水の如く資金を投入することを厭わず、不良債権の買い取りに走ってきたわけである。
なぜ、中央銀行がそんな無謀なことをしてまでそうした銀行を救おうとしているのかというと、FRBそのものが日本銀行や他国の中央銀行と違った、政府出資の銀行などではなく、ロスチャイルド等のヨーロッパ系の資本家たちが出資して
1913年に作った私的な銀行であるからである。
だから、アメリカの中央銀行だというのに、アメリカよりもヨーロッパの資本家の比率が高いとされているのである。また、電話帳を見ると、FRBは民間銀行に分類されて
いる。
だからこそ、ロスチャイルド系やロックフェラー系財閥などの世界を裏で動かしてきた巨大財閥が、自分たちの意のままになる人物を議長にさせ、思うように使ってきたわけである。グリースパン氏もバーナンキ氏も金融に対する博識者であることは間違いないが、所詮、彼らの手先として使われている一人の人物に過ぎないのである。
しかし、世界が新しい時代へと移行しようとしている今、長きにわたって闇の勢力の人間たちが密かに実行してきた金融政策が次第に表に出るようになってきているのである。
時が迫ってきているだけに、邪の力(ネガティブ・パワー)は、地球を我が物にしようという長年の目的を達成しようと必死であるが、それを正そうとする正の力(ポジティブ・パワー)もそれ以上に力を発揮し始めて来ているからである。
その結果、今回のような長い間、闇の中に閉じこめられてきたFRBの実体が明るみ出る事態が到来しようとしているわけである。法案阻止のためにウォール街のロビーストたちが必死に議員一人一人を説得して回っているようなので、楽観視は出来ないが、もしも、上下両院で、「FRB透明化法案」が通過するようなことになれば、アメリカ
は勿論、世界の金融機関に大きな波乱が起きることは必至である。先ずその先駆けとなるのがドルの崩壊である。
12月3日にFRBのバーナキン議長の再任公聴会が行われる予定であるが、こうした席でバーナキン氏個人だけでなく、FRBそのものに対する批判が何処まで起きるか、注目したいところである。
巨大金融機関の解体へ、議会が動き出す
その実体が明るみに出されようとしているのはFRBだけではなさそうである。下院金融委員会資本市場小委員会のポール・カンジョルスキ委員長(民主、ペンシルベニア州)は巨大金融機関を解体する構想を描いているが、議員は来週にも法案の提出を計画しており、それが議会を通過するかもしれないというのだ。
世界の金融市場を思うがままに動かし、戦争のための資金を作り、デリバティブなどの奇っ怪な金融商品を作っては不当な利潤をあげ、何十億のボーナスを懐に入れてきた大手金融機関とその中枢
にいる輩たちが、今次第に追いつめらてきているようである。
どうやら、今回の世界的な金融危機は、単に経済の混乱をもたらすだけでなく、暗闇の中に埋もれていた「闇の勢力」の様々な醜い実体を明らかにすると同時に、金融機関という資本主義経済の大本を牛耳ってきた勢力の働きを封じ込めることにもな
りそうである。
ただ、相手は手強い存在だけに一筋縄ではいかないだろうが、アメリカには巨大な悪と同時に、それを退治しようとする大いなる勇気と力を持った善なる者
が存在していることは間違いなさそうである。
これまでなら、そうした人々は闇から闇へと消されてきていたのだが、一般国民の意識が次第に高くなってきているために、もはやキング牧師やケネディー大統領を銃弾によって消し去るような手段は使えなくなってきているのである。読者には、新しい世界の到来を前に始まっている「善
と悪の戦い」の動きを見逃さないようにして欲しいものである。
キング牧師の予見
キング牧師は今から51年前、1968年にテネシー州メンフィスで白人男性によって暗殺されるのであるが、その暗殺の前夜に、申命記のモーゼを思い出させるような、自らの死を予見したかのような有名な演説をしている。
彼が見せられた「神の再臨」の情景を、我々も、もう程なくして見ることになるのだろうか。
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…前途に困難な日々が待っています。 でも、もうどうでもよいのです。
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私は山の頂上に登ってきたのだから。
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皆さんと同じように、私も長生きがしたい。
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長生きをするのも悪くないが、今の私にはどうでもいいのです。
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神の意志を実現したいだけです。
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神は私が山に登るのを許され、 私は頂上から約束の地を見たのです。
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私は皆さんと一緒に行けないかもしれないが、
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ひとつの民として私たちはきっと約束の地に到達するでしょう。
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今夜、私は幸せです。心配も恐れも何もない。
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神の再臨の栄光をこの目でみたのですから。
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1963年8月、ワシントン大行進で」の演説を行うキング牧師
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