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イギリスの大雪

 

 

写真


ロンドンの大雪(左はロイター、右は在英の方のブログより)

 

 
 

イギリス全土が18年ぶりの大雪と厳しい寒波に見舞われた様子がテレビや新聞で報道されたので、ご覧になられたことと思われる。首都ロンドンでも25pの積雪で、都市機能が完全に麻痺し、すべての学校が休校になったようである。

25p程度の雪でなぜそんなに混乱したのかというと、ロンドンでは滅多に積雪することがないらしく、除雪車が一台も用意されていないためであるという。イギリスはここ数年、異常な猛暑や記録的な豪雨に見舞われ、温暖化現象の被害が頻発してい たが、一転して今度は大雪である。

問題はこの大雪の原因であるが、滅多に降らない雪が降ったということは、例年になく気温が低かったからである。つまり、今年の冬は18年ぶりの気温低下に見舞われたというわけであるが、猛暑や豪雨は温暖化的現象であるのになにゆえ、今度は寒波かという点である。

2007年3月に掲載した「不都合な真実」をご覧になった方は記憶しておられるかと思うが、太平洋や大西洋には、下図のような、「海洋大循環」と呼ばれる大きな海の流れがある。

 
 

 
     
 

図を見てもらえれば分かるように、強い太陽熱によって暖められた南太平洋の海水が、赤道を越えて北の海に流れ込み、欧州や北米の海外沿いを暖かくしている。また、この温暖流の上空で暖められた卓越風(高緯度地方を吹く季節風)は、ヨーロッパ大陸や北米大陸の内陸部を暖かくしているのだ。

その後、グリーンランドや北極海へと進んだ海水は寒気で冷やされ、高密度となって海底に沈んだあと、海底沿いに南に向かって流れていく。極北での沈み込みに引張ら れるように、さらにそこに南からの温かい海水が流れ込む。このように海洋大循環は高緯度の寒冷地に暖かさを運ぶベルト・コンベヤーの役目を果たしているのである。

ところが温暖化が進み、北極の氷やグリーンランドの氷床などが溶けて北太平洋に流れ込むと、これらの溶解水は淡水であるため、高濃度の塩分を含んだ南からの海水の濃度を薄め、その密度を下げることになる。

その結果、表層水は水温が下がっても海底に沈み込まなくなり、海洋大循環の速度が遅くなったり、停止したりする事態が生じることになる というわけである。詳細は「不都合な真実」を見て頂くとして、今年のような大雪や寒波が到来するということは、海洋大循環に変化が発生し、寒冷化への流れが始まっている可能性を示しているのかもしれない。

このところ経済問題が優先され、温暖化のニュースをあまり目にすることがなくなってきているが、温暖化は着実に進んでおり、北極海周辺の海氷は着実に少なくなっている。

世界気象機関(WMO)の最新の観測データによると、2008年は、北極の海氷量が観測史上2番目に少なかったことが明らかになっており、北極の海氷面積は100年前の9000km2から、現在は 、ほぼ1/10の1000km2にまで縮小している。また、北極海のエルズミア島(カナダ領)では、太古からある氷棚の1/4が崩壊している。

こうした温暖化が進むことによって、グリーンランドや北極海の氷がさらに溶け続けると、海流異変によって温かい海水が北上せず、北ヨーロッパや北米は一転して寒冷化し、ロンドンやニューヨークが豪雪に見舞われることになってくるわけであるが、もしかすると、本格的な海流異変の発生まで行かないものの、既にそうした兆候の一部が 発生し始めているのかも知れない。

現に、アメリカでも、しばしば北東部が寒波に襲われているが、10日ほど前にはケンタッキー州を中心とする地域が猛烈な寒波と吹雪で停電が発生している。同州では2日になっても、25万人以上が電気のない生活を強いられる事態になって おり、この間、自家発電機などの使用に伴う一酸化炭素中毒などにより、少なくとも20人以上が死亡している。

いずれにしろ、海洋大循環の海域に面した北ヨーロッパや北米は、これから先次第に、猛暑と大雪、また、強風や豪雨といった極端な寒暖化現象に見舞われる機会 が多くなってくるものと思われる。

我々は、こうした海外のニュースを聞き流さずに、重大な関心を持って接することが肝心である。 平穏な日本に住んでいると、世界各地で発生している気候異変に気づかぬまま過ごしてしまう恐れがあるからである。 遅かれ早かれ、我が国が同じ状況にならない保証はどこにもないのだ。

 

 




 

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