2004年に上映された「The
Day After Tomorrow 」(ザ・デイ・アーフター・トゥモロー)には、氷河期到来という地球的規模の気候変動が描かれてい
た。この映画の伝える地球の近未来はフィクションであるが、今回東京天文台などの国際研究チームが発表した太陽の4重極化という異常現象の発生を考えると、
それは単なる想像の産物でなかったことが分かる。
それではなにゆえ、温暖化現象が進む中で氷河期の到来などという非現実的な映画が作られたのだろうか? 実は、映画の制作の裏にはアメリカ国防総省(ペンタゴン)が秘密裏に作成したレポートの存在があったのだ。
ペンタゴンが秘密裏にしていた内容がどうやって表に出たのか?
「ペンタゴン・レポート」
地球温暖化が暴動と核戦争を招く!!
それは、2004年、英国のオブザーバー紙がこのレポートをすっぱ抜いたからだ。そこには、アメリカ国防省がまとめた、海流循環の停止による小氷河期の到来まで視野に入れた、地球温暖化の将来予測が詳細に書かれていたのだ。
この「急激な環境変動のシナリオとその合衆国の国家的安全保障への影響」と題するレポートは、ここ30年、米軍に大きな影響力を与えてきたペンタゴンの伝説的な有力者、防衛顧問アンドリュー・マーシャルから委託を受け、CIA顧問のピーター・シュワルツとグローバル・ビジネスネットワーク社のダグ・ランドールよってまとめられたものである。
マーシャルなる人物が、ラムズフェルド国防長官のもとで米軍改革を主導し、弾道ミサイル防衛を推進するとともに「Office
of Net Assessment」という防衛リスク評価の秘密シンクタンクを率いている人物でもあったことを考えると、レポートの存在がどれほど重要なものであるかが見えてくる。
しかし、その内容があまりにショッキングなものであったことと、国家的機密事項に属すると判断されたため、レポートの存在が秘密にされてしまったというわけである。このレポートの存在を知った映画の製作スタッフが調べを進めるうちに、国防省
がこの衝撃的な内容を真剣に受け止め、国家政策として既に秘密裏に動きを始めていることを知るところとなったというわけである。
そのような経緯で、「The
Day After Tomorrow 」は映画化されたのである。それでは、温暖化から寒冷化への移行は、どれほどの速度で起きるのだろうか? 映画ではわずか数日間で氷河期に突入する
ことになっているため、高緯度地方の国々ではみなその対応が間に合わぬままに急激な氷河期化に襲われることになっている。
しかし実際のペンタゴンレポートでは、その移行期間は10年前後ということになって
おり、本格的な氷河期ではなく小氷河期の到来となっている。それは最初、通常の異常気象として始まり、やがて劇的な気候の変動へと至る
ことになるようである。ただ、南極や北極で氷床をボーリングして、過去数十万年の地球の温度変化を調べている科学者の中には、その移行速度は
国防省のレポートより速く一旦寒冷化が始まると、場合によってはわずか数年で起きる可能性もあると述べている人もいる。
いずれにしろ、事前の準備が国家的レベルで緊急的速やかに行われな
い限り、もしもアメリカ国防省のレポートが真実を告げているとしたら、低緯度の国々は環境の激変に対応する間もなく、悲惨な状況に追い込まれることは間違いなさそう
である。
レポートは予想される各国の被害状況を次のようにまとめている。
ヨーロッパ |
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寒冷化によって大打撃を受ける。平均気温は最高6度まで下がり、主要
な農業地帯は大規模な干ばつに襲われる。特にイギリスは2020年までに急低下し、シベリア化する。ただ、過去に蓄積し
た富が惨事への緩衝材となる。難民への対処は大きな問題となる。
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北欧 |
年間降雨量が約30パーセント低下し、気候はシベリア並となる。 |
オランダ |
強く厳しい嵐に堤防が決壊し、ハーグなど沿岸の都市は居住不能と
なる。 |
ロシア |
気候変動で大打撃を受け貧窮化する。 |
アメリカ合衆国
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豊かな経済力と技術、資源のお陰で変動に対処しやすい。しかし、結果
として国際的な貧富の差が広がり、米国への脅威を助長することになる。
他にも、核エネルギーや中東の石油資源を確保するために、高いコスト
負担を要求される。
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アメリカ南部 |
現在より平均15パーセント強い強風を伴う大干ばつに襲われ、広い
範囲で砂塵嵐と土壌の損失を被る。 |
中国 |
厖大な人口とそれらがもたらす食料需要が被害への弱点となる。
干ばつで裸になった地域に壊滅的な洪水を引き起こす。 |
日本 |
資源に乏しいが、一体化しやすい国民性が、政府の号令下、資源
の節約・保存へと行動を促す。 |
中東 |
気候の寒冷化で石油の需要に拍車がかかり、供給はパンク寸前に
なる。 |
オーストラリア |
国土の大きさと豊かな資源、そして、南半球に位置するという点が
対処を容易にする。
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「ホピの預言」が伝える氷河期の到来
プエブロ・インディオのホピ族は、太古の昔からある「神話」と「預言」を伝承している。
拙著『謎多き惑星地球』をお読み頂いた方はすでのご承知の通り、「ホピの預言」が告げる多くの預言はこの100年
の間に次々と成就し続けて来ている。「第一次、第二次世界大戦の勃発」、「核兵器の使用」、「国連の創設」、「鉄道の発達と航空機時代の到来」、「無線とインターネットの普及」、そして、「テロニズムの発生
」・・・・・ これらはみな「ホピの預言」通り、これまでにすべて成就している。
このような驚くべき「ホピの預言」は、さらに、近未来に人類が遭遇することになる戦慄的な出来事についても伝えている。それは、「大いなる清めの日」と呼ばれるもので、人為的な愚行に端を発する終末戦争の勃発と、自然の激変による地球的規模の大カタスロフィーの発生である。
第三次世界戦の端緒となるのは、病的世界に苛立った民衆の蜂起と虐げられたマイノリティー(少数派民族)すなわち、持たざる者、貧困にあえぐ弱者の報復であると述べている。
高い地位にある猟師と低い地位の猟師との間に、狩り合いが始まるだろう。高い地位にいる者たちはテロリズムを通して、獣のように狩られるであろう。指導者たちも報復し、狩り合い合戦が始まる。やがてその状況は力を増して広く行き渡り、世界中どこでも統制がきかなくなるであろう
。
最近の世界各地で起きている格差社会に対する反発運動や暴動を見ていると、まさに世界は「ホピの預言」通りに動いていることがが
分かる。一方、「大いなる清めの日」に起きるとされる、自然の激変については、小氷河期の再来を前提とした寒冷化の脅威が告げられている。預言は氷河期の前兆を次のように伝えている。
氷が再び増殖し、遅い春と早霜を経験する時代が来る。冷風は春まで続くようになり、成長の季節を短くする。種まきする前にモカシン(雪かき)で雪をかき分け、そのため指覆い(手袋)がすり切れるときが来る。
最近の極端な暑さと寒さが繰り返される天候や、太陽の4重極化という異常現象の発生を考えると、どうやら太古の時代から伝えられてきた「ホピの預言」は、現代科学が予測する「ペンタゴン・レポート」の近未来預言の着地点と同一地点を示しているように思えてくる。
いずれにしろこれから先、太陽の活動からは目が離せない日々が続くようである。そんな中、4月20日付けの読売新聞の記事に記されたように4重極化がこの5月に発生し、同じ月の21日に金環日食が発生することには
何か深い意味が秘められているのかも知れない。