昨年完成したペルー・アンデス山中の中学校。開校式の祭に訪ねてみると、5人の先生はクスコから通っており、通勤には3時間近くかかるため月曜日に来て土曜日に帰宅するスケジュールとのこと。宿泊は生徒が帰った後の教室。これでは大変である。
校長先生や市長さんからの要請もあって、先生たちの宿舎を改めて造ることを約束して帰国。昨年の暮れには完成したが、異常気象による豪雨で建設の手配をしてくれているセサル・ラトーレ氏が村を訪ねることができず、様子が分からないままであった。
今回の宿舎建設に関しては、札幌や福岡の講演会の参加者の皆さんからも一部ご支援を頂いていたので、完成報告が出来ず心配していたところ、先月ようやく道路が開通し訪ねることが出来た。さっそくセサル氏が写真を送ってくれたので本日掲載し、ご支援のお礼を申し上げさせて頂くこと
にした次第である。
ペルーでの学校建設は今回で6校目になるが、これまではすべて小学校で、中学校は今回の寄贈が初めてである。アンデス山中の標高4000mを超すこの村周辺には、長い間中学校がなかったため、中学校に行きたい子供はおよそ
2〜3時間かけて通学していたようである。
そのため、中学校まで進む生徒はほとんど無く、皆小学校止まりであったようだ。今回の学校もセサル氏を通しての建設要請に応じて造ったものであるが、近隣の子供たちも皆中学校まで進みたかったようで、昨年5月から開講した学校は、既に80名を超す生徒数になっているとのことであった。
今回の学校開設によって一人でも多くの子供たちが学問を身につけ、これからの時代を自分の意思でしっかり生きていってもらえれば、ご支援頂いた皆様共々、嬉しい限りである。著書の印税や講演会の参加費等はすべてこうした恵まれぬ子供たちへの支援に役立たさせて頂いているので、今回の写真集『神々の楽園
八ヶ岳』も是非お求め頂いて、お徳積みと心の安らぎに役立てて頂けたらと願っている。