我が国では6月というのに台風が次々と襲来し、今週は台風4号と5号による大雨の被害が発生しそうである。6月の内から大型の台風が2つ続けて上陸することは極めて珍しいことで、大量の雨量による被害が心配である。正に我が国は「ウォーター・クロック」の始まりの先陣を切っている感がする。
米国に目を転じると、昨年に引き続き異常高温による被害が次々と発生してきているようである。この春の温かさはかってないほどのもので、夏のような高い気温の日が各地で続いたことはご承知の通りである。
その流れは6月に入っても続き、西部では高温と超乾燥化により、先週辺りからフロリダ州やカリフォルニア州、ニューメキシコ州、ユタ州など9つの州で大規模な山火事が発生し焼失面積が広がって来ており、コロラド州では既にロードアイランド州をしのぐ4000平方キロメートルが焼失している。昨年、南部アリゾナを中心に記録的な焼失面積を出した山火事の再来である。
湿度が2〜3%という信じられないほどの超乾燥状態と強風が続いているため、消火活動は難航、また、このところの高温も消火作業を一段と困難な状況に追い込んでおり、焼失面積はこれから先さらに広がりそうである。
一方東部でも異常な高温が続いており、ボストンやニューヨーク、ワシントンでは連日真夏並みの高温に襲われている。首都ワシントンでは昨日は37度に達しており、しばらくは32度から37度の状態が続きそうである。
また、メキシコに接するアリゾナ州のフェニックススでは先週末から連日大規模な砂嵐が発生しており、街の機能が一部停止する状況が続いている。昨日は晴れて気温が43度まで急上昇したため強い上昇流が発生して、かってないほどの巨大な砂の壁が街を覆い尽くした。
経済危機だけでなく異常気象がもたらす自然災害からも、一段と目が離せなくなっきているようでる。