6月19日付けの「米国の異常気象」欄で報告したように、米国では高温と山火事、砂嵐が発生し各地に大きな被害をもたらしている。あれから10日経った今も、コロラド州の山火事は火の手は衰えず各地に飛び火し、同州第2の都市・コロラドスプリングス近郊では大規模な山火事が広がっている。
米国時間27日夜のABCテレビが伝えるニュースを見ると、コロラドスプリングス近郊の山火事は凄い勢いで燃え広がっているようで、一夜にして延焼面積が倍に広がり、およそ1分間でフットボール場3個分が焼失しているというからその凄さの程が分かる。
米国中から消火用飛行機が集められ、今消火に当たっているその数は1000機を超えており、軍の輸送機も投入され幹線道路や住宅地に灰が降り積もる中、懸命な消火作業が続けられている。既に32、000人が避難をしているようであるが、町の中心街までわずか5キロに迫っているだけにコロラドスプリングスに住む40万人は眠れない夜を過ごすことになりそうである。
コロラド州は平年を10度も上回る38。3℃を記録。さらに乾燥と風が強い状況が続いており、州内では現在6件の山火事が延焼中で、ユタ州を加えた両州の焼失面積は少なくとも5万4000ヘクタールに達し、東京都の山手線内の面積の8倍を超えてきている。
一方で、フロリダ半島は熱帯低気圧に襲われ600ミリを超す集中豪雨で各地に洪水が発生している。米国の異常気象による自然災害はいよいよその度合いを増してきているようである。