米国東部の雪とデモ



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大雪による死者8人、停電も300万世帯以上に

 

 

 
 


10月30日、米東海岸を襲った季節外れの大雪で、
マサチューセッツ州では倒木も起きている。(ロイター)

 

 

8月31に記載した「米国・出揃った自然災害」で書いたように、米国では今年1月から8月までに自然災害の全てが発生している。1月の大雪から始まって8月のハリケーンに至るまでそれもみな史上希にみる大型災害である。

それ以降も今月に入って、7月の砂嵐を上回る昼が夜と化した「巨大な砂嵐」が発生しているが、今度は東部における10月の降雪である。首都ワシントンやニューヨークなど米東部の広い範囲で29日、10月としてはまれな雪となり、CNNテレビによると、倒木の下敷きになるなどして3人が死亡 。ニュージャージー州の一部で39センチの積雪を記録した。

ニューヨーク中心部のセントラルパークでは3センチの雪が積もり、これまでの10月の記録を塗り替えた。各地の空港では少なくとも計1000便が欠航となり、230万世帯以上で停電も起き ており、ニュージャージーやコネティカット、ニューヨークなどの州は非常事態を宣言。

雪は30日 にも降り続き、ニューハンプシャー州ジャフリーでは、過去最高となる79.7センチの積雪を記録。また、ニューヨーク市の西方に位置するニュージャージー州ミルフォードでも48センチを記録した。北東部では停電している世帯数はさらに増えて300万世帯となり、死者の数も少なくとも8人に達するなど大きな彼我が出ている。
 

さらに広がる」反格差社会デモ」


このように米国では今、厳しい財政危機と共に穏やかな気候の下で暮らしている日本では考えられないような異常な天候が続いているのである。そんな異常気象に見舞われているニューヨークでは、公園で寝泊まりしている反格差社会デモ「ウォール街を占拠せよ」の参加者らは、じっと寒さに耐えながら抗議活動を続けている。

先月からウォール街で始まった格差反対デモは今、米国全土に広がってきており、既に発生したものと、これから計画されているデモは下記の通りで大変な数と地域になるようだ。

この1週間だけでも、各地で次々とデモが行われ、次第に逮捕者の数が増えてきており負傷者も発生している。中でも、カリフォルニア州オークランドでデモに参加していたイラク帰還兵が警察の催涙弾で負傷したことを受け、活動家らが同市でのゼネストを呼び掛ける騒ぎとなっている点は要注意である。

ロイターが伝える23日以降の「反格差デモ」のニュースを掲載しておいたので、今一度読み直しておいて頂きたい。

 

 
     


NYで季節外れの大雪、反格差デモは続行

 

 



 

 
 

ニューヨークで雪と寒さに耐えるデモ参加者

 


[ニューヨーク 29日 ロイター] 季節外れの大雪に見舞われたニューヨークでは29日、公園で寝泊まりしている反格差社会デモ「ウォール街を占拠せよ」の参加者らは、じっと寒さに耐えながら抗議活動を続けている。

強風に吹き付けられ、雪が降り積もる中、デモの拠点となっているマンハッタン地区南部のズコッティ公園で抗議活動を続ける数百人のデモ参加者らは靴をビニール袋で覆い、防寒用シートに体を包んで互いに身を寄せ合うなどして寒さをしのいだ。

「ウォール街を占拠せよ」の広報担当者(38)は「数週間内に本格的に雪が降り始めれば、参加者は多少減るだろうが、冬の間もずっとここにとどまるつもりだ」と語った。

ワシントンでも冷たいみぞれが降る中、デモ参加者は金融機関への増税を訴え米財務省まで行進した。一方、テネシー州ナッシュビルでは州警察が夜間外出禁止令を実施するためにデモ参加者のキャンプを一掃。退去を拒んだ26人が拘束された。

コロラド州デンバーでは約2000人がデモ行進。警察によると、州議会議事堂前を占拠しようとしたとして20人が拘束された。

 

米シカゴで反格差デモ、退去命令拒否で130人逮捕

 

 

 
 


シカゴのデモ

 


[23日 ロイター] 米ニューヨークで始まった反格差社会デモが23日、シカゴなどで行われ、シカゴのデモ参加者約130人が市内の公園からの退去命令を拒否したとして、警察当局に逮捕された。また、フィラデルフィアでも道路を閉鎖したとして15人が逮捕された。

「シカゴを占拠せよ」と名付けられたデモは1週間前にも、約175人の逮捕者を出していた。フィラデルフィアで逮捕者が出たのは今回が初めて。反格差社会デモは先月、「ウォール街を占拠せよ」をスローガンにニューヨークでスタート。デモ参加者は金融機関の救済や高い失業率などに抗議、同様のデモは欧州やアジアにも拡大した。

 

米オークランドのデモがゼネストに発展も、帰還兵の負傷事件で

 


 
 


カリフォルニア州オークランドのデモ

 

[オークランド 27日 ロイター] 「ウォール街を占拠せよ」をスローガンに全米各地に広がった反格差社会デモは、カリフォルニア州オークランドでデモに参加していたイラク帰還兵が警察の催涙弾で負傷したことを受け、活動家らが同市でのゼネストを呼び掛ける騒ぎとなっている。

 負傷したのは元海軍兵のスコット・オルセン氏(24)で、25日夜にオークランド市内でデモに参加していたところ、警官隊が発射した催涙弾を頭部に受けた。病院側は、オルセン氏が27日夜に危険な状態を脱したとしており、友人によると、同氏は自発呼吸をしており、近く手術を受ける見通しだという。

 デモ主催側は、こうした取り締まりを「容赦がなく卑劣だ」と非難し、市の機能停止を狙ったストライキを来週行うと表明。オルセン氏の負傷で、デモ支持者の間には強い怒りが広がっており、オークランドなどの活動家らは、ツイッターなどで大規模なデモを呼び掛けている

 

 


 

 

 

 

 

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