IMF(国際通貨基金)の専務理事としてトップにいたストロスカーン氏がニューヨークの宿泊先のホテルで、客室係の女性を強姦しようとした容疑で逮捕され、逃亡の恐れがあるとして軟禁状態におかれてい
る事件は、人物が人物だけに驚かされた。
私は、この事件を知ったとき、ストロスカーン氏の奥さんがご主人の無実を主張し、釈放に奔走しているのを見て、報道されている内容は間違っているのではないかと直感した。もしも
、ストロスカーン氏が言われているような性癖があるようなら、奥さんは報道陣の前に登場することなく、弁護士に任せているはずだと、思ったからである。
案の定、ここにきて起訴の骨格を支えていた被害者の女性客室係の供述がほころび出し、虚偽の発言が次々と明らかになってきたため、検察は裁判開始をを取り下げ無罪放免と
する可能性が出てきた。
ニューヨークタイムズは、客室係が襲われたとされる時点から28時間後に、アリゾナ州で麻薬取引容疑で拘束されている知人との間で交わした「大丈夫、この男はお金を持っているから」という電話の会話が明らかとなった
ことを伝えている。
一体この事件の裏には何があったのだろうか?「闇の勢力」同士の争いで、相手側にはめられた可能性が大である。
理由は2つ考えられる。
@ 世界経済を操作しようとしている連中に狙われた。
A 原子力発電を推進しようとしている連中に狙われた。
@の可能性
世界経済が崩壊に向かって進んでいることを隠し、楽観論を唱えて株式市場の崩壊を先延ばししている連中がいることは、これまで何度かこのHPで述べてきた。
実は、通貨と為替相場の安定化を目的とした国際連合の専門機関であるIMFのトップに立つストロスカーン専務理事が、それを裏付ける発言をしているのだ。
「若干の専門家達が、世界の経済システムの復活と楽天的に呼んでいるものは、実際は、新しいショックへ続く道に過ぎない」
2008年の危機後、世界経済の回復は続いているが、これは、世界の安定につながるようなプロセスではない。この間、最も悲劇的な結果をもたらし得る4つの基本的な問題が先鋭化してしまった。
その問題とは、世界における極めて高い失業率、金融・貿易領域において増大する保護貿易主義、国家間に存在するアンバランス、個々の国々内部の平等の欠如である。特に最後の二つの問題は、最も危険な状況にある。」
こうした発言が、金融制度の延命を狙っている連中にとっては、うれしいはずがない。早い段階で彼を追い出し、見せしめにしようとした可能性は十分にありそうだ。
Aの可能性
原子力開発を進めようとしている連中にとって、その推進役をさせようとしているのがフランスのサルコジ大統領である。だから彼は福島原発の事故発生直後
、外国のトップとしては一番先に訪日し、原発に対する危機意識を高めるような発言をしないよう、菅首相に釘を刺しに来たわけである。
このサルコジ大統領にとって、次期大統領選で最大のライバルとなろうとしていたのが、IMFのストロスカーン専務理事であった。彼が立候補
したら形勢不利と見た勢力が、立候補を宣言する前のIMF在職中に、しかも、アメリカに滞在中に事件を起こさせ裁判にかけたら、アメリカでの裁判
のために長期間拘束され、フランスに戻れないことを狙った可能性もある。
「IMF」そのものが世界を我が物にしようとしている輩の作った組織であることを考えると、その組織の専務理事まで上り詰めたストロスカーン氏が
、自然エネルギー推進派などであることは考えにくい。恐らく彼は原子力産業で利益を得ようとしている一派ではなく、石油産業に後押しされている人物だったのではなかろうか。
言うならばアル・ゴア派ではなく、ブッシュ派である。
いずれにしろ、今、「闇の勢力」の中で分裂が起きて来ているため、こうした内部分裂による抗争が我々の目に触れるところとなってきているのである。
追記
3日、フランスの「トリカスタン原発」の1号機で、変圧器が爆発を起こして、黒煙が上がったようである。これも何か意味があるのかもしれない。