膨大な経費に抗議
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マドリードではローマ法王を歓迎する人々とは別に、訪問に要する
55億円と言う膨大な経費に反発する人々の集会が開かれた。
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スペインからの首都マドリードで18日、同日から始まったローマ法王ベネディクト16世のスペイン訪問により、財政難の同国政府が大きな負担を被るとして抗議デモが発生した
。法王のスペイン訪問は昨年の11月に次ぐもので、今回は同国で開催中のカトリック教会の祭典「世界青年の日」に出席するためある。
今回の訪問に要する諸々の費用は5000万ユーロ(約55億円)。同国では国民の大半がカトリック教徒であるため、歓迎ムードで沿道には法王の姿を一目仰ごうと、たくさんの信徒が詰めかけたようである
。
しかし一方で、財政危機のまっただ中にあるこの時期だけに、これほどの巨額の出費を必要とする法王訪問に対してはかねてから批判が根強く、訪問前夜の17日夜にも約5千人がマドリード市内で抗議デモ
が行われている。
ローマ法王庁は18日、バチカン放送を通じて、「祭典の開催費用約5千万ユーロ(55億円)はカトリック教会と参加者の出費、寄付によって賄われる」と反論したが、訪問反対派は「警察などの警備費用はスペイン政府の負担だ」として納得していない
ようである。
スペインは欧州連合(EU)内で最も高い20%超の失業率を抱えながら、現在、財政赤字削減のため緊縮策を実施中で国民の不満が高まっているだけに、カソリック信徒
ならずとも失業者や生活困窮者たちの中から不満が出て当然である。
5000万ユーロと言えば、現在の円高・ユーロ安の基づけば55億円ということになるが、一時前の為替相場や今日のスペインの置かれた実情からすると
、感覚的には100億円に近い額であるだけに、大変高額な費用であることは間違いない。
金の出所がいずれかは別にして、これほどの膨大な費用を神事のために使うことを神はお喜びになられるだろうか。弱者や困窮者の命を救うのが
大切な役割であるはずの宗教者が防弾ガラスの特別車に乗り、多額の経費をかけて配備された警察官に守られてのパレード
を見ていると、宗教の本来のあるべき姿から遠く離れてしまった感は免れない。
私のような貧乏人は、今回の経費のたとえ半分でもソマリアで飢えに苦しむ避難民の支援に回せたら、どれだけ多くの人々が救われることになっただろうかと、つい考えてしまう。「今回の訪問を簡素化し、その費用をソマリアへの支援金に回すことにした」と発表したら、弱者を救うことの大切さを説く立場の法王として、信徒に対する何よりの説教になったのではないだろうか。
今回の法王のスペイン訪問を見ていると、「経済」だけでなく「宗教」もまた大きな転換点にさしかかっているように感じられてならない。次に記載する「聖マラキの預言」はそれを告げているようでる。
聖マラキの預言
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ミサを行うベネディクト16世、彼はアンカーへのバトン走者となるのか!?
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「聖マラキの予言」については既にご存じの方も多いと思うが、聖マラキは今からおよそ1000年前、1094年にアイルランドに生まれ、若くして修道院長
にまでなった人物である。
そして、後世に残された彼の預言書は、ローマ法王インノケンティウス三世訪問の旅に
出掛ける途中、フランスに立ち寄った際に天からの霊示(告知)を受けて書かれたと言われているものである。しかし、
それが一般に公開されたのは彼の死後450年近くたった1599年のことであった。
預言には、1143年に法王に即位したケレスティヌス二世から先の各法王の呼び名と、法王に対する短いコメントが記されている。その後に実際に登場
した法王の名やその特徴を調べてみると、ケレスティヌス二世から先に亡くなられたヨハネ・パウロ二世に至るまでの110人の歴代教皇について
、的確に言い当てているようである。
問題は、112人目の法王がローマ法王として最後の人物となると預言されている点である。
110代目が先般亡くなられた「太陽の労働」と呼ばれたヨハネ・パウロ2世である。マラキ預言で名付けられた名前の通り、彼は1920年5月18日、インド洋上で部分日食が観測された日(1978年)に生まれ、南太平洋から中南米にかけて珍しい「金環皆既日食」が起こった2005年4月2日に、84歳で他界している。「太陽の労働」を「太陽の働き(作用)」と解釈すれば、パウロ法王は
まさに預言通りの法王であったことになる。
現在の法王は111代目の「オリーブの栄光」と呼ばれているベネディクト16世。そして彼の後、最後の法王となるとされているのが「ペテロ2世」
と呼ばれる人物である。ペテロと言えば、バチカンの総本山サンピエトロ寺院に眠るキリストの12弟子の一人で、キリスト教をローマ帝国内に普及させた初代法王ペテロと同姓である。
不思議なことに、これまで歴代の法王の中に、このペテロの名前を使用している人物が登場していないところを見ると、どうやらペテロの名前
をつけるのは、法王にとってタブーであったようである。それは即、「聖マラキの預言」の真実性を示していることになる。
そして彼が法王になった時、大変な苦難がやって来て7つの丘の町が崩壊し、人々に恐るべき審判が下されることになっている。
7つの丘の崩壊というのは、大地震でにローマの町が物理的に崩壊するという意味と同時に、ローマ法王庁が崩壊し法王が他国に逃れることになることをも意味しているようである。
真偽のほどは確かでないが、キリスト教に限らず全ての宗教が、この世から不要とされる時が近づいていることを伝える様々な情報
に接していると、ローマ法王庁の崩壊もあながち絵空事とは言っておれないようである。信仰心を持つことは大切なことであるが、真の信仰とは、個人個人が直接宇宙の真理とつながり、生きる指針を得ることであることを考えると、組織としての宗教がその必要性を失う時が近づいて来ているのかも知れない。
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