ロシア各地では、今月24日にも大規模なデモが計画されており、ツイッターでは既に40,000人近い人間から実名で参加の意思表示がなされているというから、
かなり大規模な抗議活動が行われることになりそうである。
それを前にして、15日には、10の都市を結んだテレビ討論会が行われ、プーチン首相が4時間に渡って会場の参加者や各集会場の人々の質問に
精力的に答えていた。しかし、プーチン首相の発言は、国民から指摘されている汚職や不正選挙は認めず、従来の主張の繰り返しであったことから、反体制派の納得は得られなかったよう
である。
それでも今の時点では、来年3月4日の大統領選挙において、第1回目の投票で過半数を得ることは出来なくても、大統領復帰は間違いないだろうと思われている。
ただエジプトやシリアにおける「アラブの春」を見れば分かるように、ブログやツイッターによる民衆の動きは予測しがたいだけに、向こう3ヶ月の間に事態がどうなるかは予断を許さない。
問題は、ウラジミール・プーチンという人物がただの人物ではなさそうであるという点である。確かなことは分からないが、噂では彼は政界に登場
した時から、ロシア帝政時代に登場した「怪僧ラスプーチン」の孫だとか、怪僧の生まれ変わりだという噂が流れていた。怪僧プーチンなる人物は、グリゴリー・ラスプーチンと呼ばれ帝政ロシア最後の皇帝に使
えた自称祈祷師である。
彼は大変な超能力を持った人物として知られ、奇っ怪なエピソード持つ人物であるが、皇太子の血友病の治療に関わったことから皇后の信頼を得て皇室に迎えられ、様々な逸話を残したあと、最後は廷臣やロシア国民の憎悪を一身に背負
って暗殺されている。しかし、あるパーティーの席で青酸カリを飲まされたが死なず、さらに2発の拳銃を撃ち込まれても抵抗し、最後は絨毯で簀巻き
(すまき)にされて凍りついたネヴァ川に放り込まれて息を引き取ったとされている。
死の前にニコライ2世に謁見したラスプーチンは、以下の様な予言をしている。
私は殺されます。その暇乞い(いとまごい)に参りました。私を殺す者が農民であれば、ロシアは安泰でしょう。もし、私を殺す者の中に陛下のご一族がおられれば、陛下とご家族は悲惨な最期を遂げる事となりましょう。そしてロシアは長きにわたって多くの血が流されるでしよう。
その後、ロマノフ王朝の歴史が彼の預言通り革命によって崩壊し、さらには内戦やボリシェヴィキ政権による恐怖支配で多くの死者を出すことにな
ったことは、歴史が示している通りである。
それだけに、もしも首相プーチンが本当に怪僧プーチンの生まれ変わりだとしたら、尋常なことで政権から引き下がったり、政治方針を変えたりすることは考えにくい。あらゆる策を弄して、政権を維持し再生の目的を達成しようとするに違いない。
問題は彼の目指す目的である。それが聖なるものであるか邪悪なものであるかは分からないが、彼がソ連時代に長い間、秘密諜報機関KGB
に所属し、諜報活動に従事してきた人物であることを考えれば、少なくとも、国民の幸せを願った真に民主的な政治が行われることは考えにくい。
今までは大型バイクに乗ったり飛行機を操縦したりと、大衆受けする行動で国民の味方であることをアッピールしてきたが、もしも、次回の選挙で大統領に復帰し向こう12年間の権力を手にした時には本性を現し、怪僧プーチンとしての姿を見せ始める
ことになるかもしれない。
一方、現在地球はアセンションへ向かって大きく変化を始め出しているだけに、精神世界に目覚めた人々の集合エネルギーによってプーチンの目論見が挫折することに
なる可能性も大きい。いずれにしろ、我々の目に見えない世界で、正邪の最後の戦いが繰り広げられている今、ロシアとプーチン首相の
動きはこれから先もしっかり見ておく必要がありそうだ。