なんとも奇妙なニュースが流れた。 フィリピンの大統領の発言に関するニュースである。
昨日、日本を離れたドゥテルテ大統領は帰国後に記者会見し、日本訪問が大変有意義なものであったことを語った後、突如、列席していた記者が驚くようなことを語り出した。 それはいつものように米国に対する非難やオバマ大統領を侮辱するような発言とはまったく違ったもので、帰国の飛行機の中で彼が体験した神のお告げに関するものであった。
以下はドゥテルテ大統領の発言内容である。
こちらに向かう機内でのことでした。 私は空を見ていました。 みんな寝ていてイビキをかいていました。 その時、声が聞こえてきたのです。 「人をののしることを止めなさい! さもないと今すぐこの飛行機を墜落させます」。 その声の主は誰ですかと聞いたところ、「神様だ」という声が帰ってきました。 そこで私は神に対して、これから先悪しき言葉を使ったり、人に毒づいたりしないことを約束しました。
読者もこのニュースはすでに聞かれたことと思うが、一瞬私自身驚いて耳を疑った。 それには二つの理由があった。 こうした体験は極めて希のことであることと、おのれ自身の至らない点について神から注意を受けたことを人前で発言していることである。
政治家の中でこのような体験談を公に語った人物がいただろうか。 家族や友人に語った者はいるかも知れないが、帰国直後の世界中のマスコミが注目する公式の記者会見の場で、このようなことを語る人物など見たことがない。 自由奔放な人物とはいえ、この発言は先輩格のトランプ氏といえども、とても真似の出来るものではない
(^_^)。
それにしても、ドゥテルテ大統領という人物はなんとも不思議な人物である。 ドゥテルテ氏やトランプ氏といった世の中の真実の一端を、臆することなく口にするという人物が、大統領や大統領候補として今の世に登場したということには、何か意味がありそうだ。 私がかねてから言ってきた、人間の「素」が出る一端を見せられているのかもしれない。 ドゥテルテ氏はその「素」の出し方を注意されたということではないだろうか。
神様からのご忠告を受けて、これから先、ドゥテルテ氏には礼儀を逸したののしり言葉は使わないように期待したいところだが、 今後も、辛口発言は続けて頂きたいものである。 米国も警察官による黒人の正当性のない銃撃事件の多さを考えたら、麻薬撲滅に力を注ぐドゥテルテ大統領に対する非難は止めた方がよさそうだ。
米国には今、神様からのおしかりが、自然災害など様々な形で行われていることを忘れずに願いたいものである。