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目も眩む断崖絶壁、これが通学路だ!

 
 

 
 


800mの断崖を降りて登校する子供たち 落ちて亡くなる人も。。(ネット画像)

 
 

先日「ペルー学校建設の報告 A」でお伝えした通り、ペルーのクスコの近郊の標高4000メートルの高地では、読者の皆さんのご支援 により、既に2つの村で小学校と幼稚園が開校され、たくさんの子供たちが教育を受けられることになった。 また今月中にはもう一つの村の小学校が開設されるので、楽しみである。

我が国のように恵まれた国に住んでいると、子供たちは皆一定の年齢になると、学校に入学し教育を受けることが当たり前のことと思い込んでしまっている。 しかし、世界に目を転じると、小学校、中学校という基礎教育を 一切受けられない子供たちがたくさんいることに気づかされる。 

私の場合は、たまたま遺跡探索でペルーやエジプト、グアテマラ、メキシコなどの辺境の地に足を運ぶ機会が多かったため、そうした厳しい状況を目にする機会が多かったことから、世の中進歩しているとはいうものの、格差は広まり続け、社会から取り残された人々が今もなお世界各地にたくさんいることを気づくことになったわけである。

学校に行けない子供や学校の往復に何時間もかけ、身の危険がつきまとっている子供たちは、発展途上国だけでなく、今や世界の覇権国家となろうとしている隣国中国にもいるのだ。 ブログ「大紀元」 には、山岳地に住んでいる子供たちが登下校するのに何時間もかかり、それも断崖絶壁を上り下りしている実体が掲載されていた。 目も眩むような断崖を通学する写真を見た時、 一瞬、鳥肌が立った。

四川省涼山イ族自治州の昭覚県アトゥラール村は、同省の省都、成都市から車で8時間の山奥にあり、72世帯が標高約 1400メートルの傾斜した高台に暮らしている。 崖下の町から村までの高さは約800メートルで、村民は外出する時には、植物のつるで編まれた17本のはしごを使って断崖を上り下りしなければならないのだ。

 
 

 
 


まだ幼い子供もこんな険しい道を上り下りしているのだ。

 
 

中でも、村に近い険しい断崖にほぼ垂直にかけられた2本のはしごの長さは、合わせて100メートルにも達している。 崖下から村へと上る 際の所要時間は3時間前後。 小さな子供や老人の場合は4時間にも達する。 地元住民によるとけが人は絶えず、ここ数年間で落下事故により村民や来訪者ら7〜8人が死亡しているという。

そんなアトゥール村では、6歳から15歳まで合計15人の子供たちが崖下の小学校に通っているのだから大変だ。 ただ、平日は学校に併設された寮で暮らし、週末ごとに山頂の自宅へ帰宅しているようなので、断崖絶壁 の登下校が毎日でない分救われるが、それでも毎月8回、年に100回ほどこの危険極まりない通学路を行き来することには変わりはないのだ。

登校する子供たちとその親の一行は、列をなして崖を降りてゆく。 子供たちはリュックを背負い、小さな子供の親たちは、自分の身体と子供の身体を縄でつないでいる。  これでは3000メートルを超す危険な山頂への上り下りをしているようなものだ。 こんな思いをしても、親は子供を学校に通わせたいし、子供たち もまた学校に行くのが何よりの楽しみなのだ。 こうした思いは、ペルーのアマゾン河流域やアンデス山中の村の親や子供と一緒だ。

生活環境も決して良いとは言えないこんな危険な村をなぜ離れないのかと思うが、移住したとしても新しい環境の中での生活は言語の障害や生活技能がないため 、暮らしは決して楽なものにはならないからのようである。 現に他の地域に移住した人々の中には、犯罪に手を染めたり麻薬に溺れたりする者が後を絶たず、結局はまた、山奥の故郷へ舞い戻ることも珍しくはな いようである。

 

断崖絶壁 命がけで水を運ぶ子供たち

 
 

 
 


楊微ちゃん(中)の日課は、1キロ先の洞窟から湧水を汲んでくること
(聯合報よりスクリーンショット)
 

 
 

 
 


四川省に散在するこんな村に生まれたら、高所恐怖症の人間は生きてはいけない。

 

 

同じ四川省の敘永県にも同じような厳しい環境に置かれている村がある。 その村に住む8歳の女の子・楊微ちゃんは毎日、竹の籠を背負って、断崖絶壁の山道をつたい、1キロ先にある洞窟の湧水を汲みに行っている。 現地はここ数年深刻な干ばつに見舞われているため、その回数は日に2回が常態化しているようである。

台湾の聯合報が伝える絶壁の写真(上段2枚)を見たら、読者も目が眩んで来ることだろう。 足を一歩でも踏み外したら、数百メートル下に落ちてしまい命はない。 断崖絶壁に作られたこの山道の幅は狭く、最大でも1メートル、最も狭いところは足半分しか置けないという。 

そんな険しい道を楊微ちゃんたちは、命綱もなく背中に水槽の入った竹の籠を背負い、両手で岩の隙間をしっかりと掴みながら、一歩一歩ゆっくりと進む。 片道40分のこの水汲みの任務はまさに命がけだ。 それを日に2度繰り返しているのだか ら、なんともはや大変だ。

中国といえば今や米国を追い抜いて世界の覇権国家になろうとしている大国である。 宇宙にはロケットを飛ばし、巨費を投じて人工衛星「天宮2号」の建造を 進めている。 また、軍事費にも国家財政の多くを投入して戦闘機や航空母艦を建造。 その一方で、収賄で巨万の富を蓄えた共産党幹部 たちは、富の隠し場所を探してあくせくしている。

その一方で、地方に散在する少数民族の村々には、たくさんのその日暮らし人々が暮らしてい るのだ。 中には学校施設もなく、水道も引かれていないため、今回記したように、学校への登下校や洞窟への水くみに命をかけている子供たちもいる。  まさに格差社会の見本のような国である。  こんな国が長く続くはずがない。 「核心」の称号を得た習近平が政界からその姿を消すのは、何年も先のことではなさそうだ。

 
 

 
 


人工衛星建造のため先日打ち上げられた有人宇宙ロケット

 

 


お知らせ 

徳乃蔵は明日8日(火)は展示作品入れ替えのため休館となりますので、ご注意下さい。

 




 

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