今年3月にギニアで始まり、リベリア、シエラレオネ、さらにはナイジェリア、セネガルへと広がっているエボラ出血熱、死者の数はすでに3300人を上回って来ているが、米疾病対策センター(CDC)は、有効な策が講じられなければ、来年1月までに感染者数は55万〜140万人に達する恐れがあると警告を発している。この数は1ヶ月前の予測値2万人とは、なんと2桁違いの数値となってきている。
そんな中、読者もご承知の通り、2日前には、米国でリベリアから帰国した人物がエボラ出血熱に感染していたことが明らかとなり、米国民を身震いさせている。患者のトーマス・ダンアカン氏は帰国後に発熱症状が出てダラスの病院に診察に行ったところ、リベリアからの帰国を告げたのにも関わらず、抗生剤を処方しただけで帰宅させてしまった。アフリカからの帰国者であることを聞いた看護婦が、医師に伝えなかったためのようである。
ダラスの保健当局は、当初、感染者との接触した人の数は18人に過ぎないとしていたが、感染が確認されてから2日後の昨日には、その数は大幅に増加し最大で100人に達している可能性があると発表している。それらの人とコンタクトをとった結果、その内何人かはエボラウイルスにさらされた恐れがあり、経過を見守る必要があるようである。
エボラウイルスは空気感染せず、体液への接触を通してのみ感染するため、急激な感染拡大はないとされているが、体液には汗や涙など、一見無害に思われるものも含まれているため、決して楽観視して良いというわけではない。ダラスの当局者は、感染の恐れはダラス市の北東部というごく狭い区域に限定されているとしているが、ここ20日ほどは予断を許さない状況が続きそうである。
米国は先に伝えたように、3000人のアメリカ兵をエボラの流行地であるリベリアなどに派遣することを発表しており、兵士の中から感染者が出る可能性は小さくはなさそうである。一方で、欧州各国が運行禁止に踏み切っている中、今もなお西アフリカとの航空便の運航を認めている。
その結果、今回のような米国内で感染者が発生する事態が起きているわけで、米国政府の真意がよく理解できない。何か裏に隠されている可能性もありそうだ。いずれにしろ、エボラ出血熱について我々が知らされている情報はほんの一部であり、事態は想像以上に深刻かつ甚大となっているようである。
国境なき医師団のジョアンヌ・リュー会長は国連加盟国に向けた演説で、過去最悪のエボラ出血熱の流行が6カ月続いているとした上で、「世界はもはやエボラ熱の封じ込めの闘いに敗れている」と述べている。
どうやら、エボラ出血熱の世界的規模での感染拡大の可能性はさらに増して来ているようで、日月神示に記されているように、人類はこれから先、エボラに限らず様々なウイルスからの脅威にさらされることになりそうである。それは自然破壊という人類がこれまでに蒔いてきたカルマの刈り取りでもあるのだ。