☆
米国は今年の6月、記録がとられ始めた1880年以来最も暑い夏となったようだ。西部のワシントン州からカリフォルニア州にかけての高温と干ばつは春先以来長期化しているが、落雷や竜巻、降雹の被害が続いていた中西部一帯も、
7月に入って以来猛暑に襲われ、北はノースダコタ州から南はテキサス州まで10の州に高温注意報(Red Hot) が発令されている。それも38度から43度の高温である。
北西部のワシントン州からオレゴン州にかけて、7月14日に落雷があり4ヶ所で小さな火災が発生。高温と干ばつで燃えやすい状況にあったこともあって、どれもが爆発的な広がりを見せ、
とうとう記録的な大規模な山火事となって現在も延焼し続けている。1600人の消防士の必死の消化活動にも関わらず、既に東京都のおよそ半分(=沖縄本島)に当たる988平方キロメートルが延焼、150戸を越す家屋が焼失している。
米国がいくら広大とは行っても、30キロ×35キロの範囲となるとシアトルの4倍。これだけ大規模な火災が春先から次々と続いているのだから大変だ。
山火事と言っても、数百棟の人家や鉄道網が甚大な被害を受けるのだから、日本人が考える山火事とは様相を異にしている。
火災事故と言えば消防士、消防士と言えば9・11のツインタワーの崩壊で命を賭して活躍した人々を思い出す。つい先日、ニューヨークの消防士たちの写真が載った2015年
度のカレンダーが発売されたが、あっと言う間に完売
されてしまった。ニューヨークに限らず、米国で最も尊敬され人気があるのは消防士たちであるからだ。
それだけ市民にとって彼らは身近で頼りになる存在として信頼されているというわけだ。それはとりもなおさず、米国では消防士の活躍の場が
想像以上に多いと言うことであり、火災事故だけでなく落雷や救急事故など消防士にお世話になる事故が多発しているということでもある。
ここ数年の米国は自然災害に襲われる頻度とその規模の大きさは尋常ではなくなってきており、ABCニュースを見ているっと、気候変動がもたらす山火事
、竜巻、洪水のニュースが取り上げられない日が少ないくらい、連日のように報道されている。幸いにもまだ人的被害が少ないだけ幸いであるが、これから先、サンアンドレアスの地震やイエローストーンの火山噴火が
発生するようになった時には大変だ。
☆