国中が寒波と大雪
|
|
|
|
今年1月、平年を20度下回る記録的な大寒波によって
凍てついたシカゴ、ミシガン湖の湖畔 (AFP/BBNewsより)
|
|
最近注意して見ていると、テレビや新聞、雑誌などで気候変動に関する特別番組や特集記事が多く見られるようになってきているのが分かる。勢いを増してきている異常気象がこのまま続くようなら、地球はどうなっていくのだろうか? 人類の未来はどうなるのだろうか?
という不安が人々の間に広まっている証拠である。
CO2削減にあれだけ消極的だった米国が、真剣に削減に向けて取り組もうとし始めているのは、ここ数年の気候変動の激しさをどこよりも強く感じ取っているからである。特に、昨年12月からその度合いを増した異常気象は、
未来に対する恐怖心を引き起こしているようである。
西海岸のカリフォルニア州一帯では500年に一度という大干ばつと高温が続き、アーモンドを栽培しておられた農家の方は、長年に渡って育ててこられた木々2万本がみな枯れてしまい、アーモンド栽培から手を引かざるを得なくなってしまった。また干ばつによる山火事は広大な面積を次々と焼き尽くし
、人々を恐怖に陥れている。
一方、中部から東海岸に至る一帯は、大雪と寒波、さらに南部にかけては暴風雨やハリケーン、竜巻。 さらには人家を飲み込むキラウエアの火山活動を加えると、
米国はこれまで何度も書いて来たように、まるで自然災害の見本市のようである。
昨年12月から1月にかけて五大湖周辺の北東部一帯を襲った記録的な寒波と大雪。 1月に掲載した「寒気の功名」をご覧になられた読者は
、ミシガン湖が氷結し湖岸に出来た背丈以上の氷壁の映像を覚えておられることだろう(上段の写真)。その写真で見ると、まるで氷河期が到来したかのようである。
この冬の雪と寒波はどうなるのか!
今年もまた昨年並みの寒波に襲われるのだろうか? そう思って不安な気持ちで状況を見守っていたところ、昨年にも増す厳しい状況の到来を知らせるように、11月の初旬から米国のほぼ全土が強い寒波と大雪と暴風雪に見舞われている。
ニューヨーク州からミシガン州にかけては、既に180センチの積雪となっており、さらに60センチが降り積もる予報が出ている。高速道路は210キロにわたって通行止め
。雪の重みで多くの家が倒壊、死者の数も2桁台に達している。雪だけでなく寒波も厳しく、先週には、フロリダに面した南部アトランタでも
アラスカより低いマイナス10度を記録、11月の中旬としては異常な状態に見舞われている。
10日から始まった米国の異常気象の記事は今回で4回目である。なぜそれほど執拗に書き続けるのか?
それは我が国の25倍を上回る広大な面積を持つ米国のほぼ全土、北はミズリー州から南はジョージア州・アトランタまでが、2週間もの長期にわたって異例の寒波と積雪、暴風雪に見舞われているからである。
下に掲載した積雪と寒波の様子をご覧になられれば、本格的な冬の到来となる12月から2月にかけて、北東部・ミズリー州からニューヨーク州一帯、五大湖南部が
、今年もまた昨年を上回る異常な寒波と積雪に襲われるのではないかと心配になってくる。
先日、ロスアンゼルスから徳乃蔵に来られた方が「米国は広大であるため、遠く離れた州の出来事はまるで他国のことのように思われてしまうんです」と言っておられたが、今年のように、気流の流れ(ジェットストリーム)によって米国全土が取り囲まれ
た状況で、北極からの寒波が南下して来たら、東も西も、北も南もなくなってくる。
どうやら、今年の冬は西海岸を除く多くのエリアで、昨年を上回る記録的な寒波と大雪、暴風雪に見舞われることになりそうである。 我々は、この冬上段の写真を上回る氷河期を思わせる情景を、再び見せられることになるかもしれない。
それはまた、米国だけでなく、世界全体が氷河期並みの寒波に見舞われる可能性を示していることになるかもしれない。
|
|
|
|
ニューヨーク州で緊急出動する救助隊 (ABCニュース)
☆
|
|
|
|
|
|
ニューヨーク州の積雪と寒波の様子 @
☆
|
|
|
|
|
|
駐車中の車の屋根は雪の重みでへこんでしまう
☆
|
|
|
|
|
|
隣の家に行くには腰までつかって歩くしかない
☆
|
|
|
|
|
|
吹雪の中の雪かき。 これは真冬の情景である
☆
|
|
|
|
|
|
ミシガン州では大型トレーラーが横転
☆
|
|
|
|
|
|
屋根に登ったり、クレーンを使って雪下ろしをする住民
☆
ニューヨーク州西部からミシガン州にかけては、既に積雪が2メートル近くに
達しており、さらに60センチが積もりそうだという。 雪の重みで
倒壊したり天井に穴が開いた家も多発している。
☆
|
|
|
|
|
|
南部アトランタでもマイナス10とアラスカより寒くなっている
|
|
|
|