米軍のアフガニスタンからの悲惨な撤退劇については前回お伝えしたばかりであるが、反政府勢力が米軍の撤退に乗じて一気に政権を奪回し想像を超える速さで政権が崩壊。反政府勢力タリバンが20年ぶりに政権に就くところとなった。
こうした事態は予想していたが何といっても驚いたのは、そのスピードの速さ故に発生した首都カブール空港の惨状で、そこでは見たことのない光景が展開されていた。空港にはタリバンから逃れて国外脱出を求める市民が殺到し、大使館員や支援者を優先して避難させようと離陸する飛行機にしがみついている光景や、離陸した飛行機から複数の男性が落ちて死亡する悲惨な場面を目にするところとなった。
こうした映像はアフガンの市民がいかに反政府勢力タリバンを恐れているかを物語っている。反政府勢力タリバンは20年間、米国の支援を受けてきた政権とその軍部を憎むだけでなく、彼らの政権下で幸せな暮らしをしてきた市民をも憎み、彼らに銃を向け続けて来ていたからである。
こうしたタリバンの動きを察知したガニ大統領は早々に持ちきれないほどの現金と車4台をヘリに積んで国外脱出したようであるが、通訳などをして米国に協力してきたアフガニスタン人の2万人は今もなお国内に取り残されているだけに、救助に向かっている米軍機に乗り込むまでしばらくの間、地獄の一時を味わうことになりそうである。
同様な事態を目にしたのは46年前、ベトナム戦争に参加した米軍兵士やその家族・支援者たちのベトナムからの撤退場面であった。米国はベトナムでもアフガンでも内戦状態に参加して自国が持つ軍事力で、争いの決着をつけられると考えて政府に最新式の武器を与え訓練してきたが、そのすべてが失敗に終わり、利を得たのは武器商人と一部の政治家、軍部の人間たちだけであった。
今回の撤退を命じたバイデン政権は米軍撤退は最善の策で、これからも、この方針を堅持すると語っていたが、これから先、政治情勢が落ち着いてアフガンの国民が一日も早く新たな政権の下で平穏な暮らしを送ることが出来るのを願うのみである。
北米とカナダ、そしてギリシャでの45℃〜50℃に達する猛暑の中で記録的な大規模森林火災が発生し
、我が国でも長雨で九州や四国など各地で洪水や山崩れなどの被害が発生している中、カリブ海の島国ハイチでは14日、マグニチュード7.2の大型地震が発生。
3万7300棟が倒壊し、1400人以上が死亡、6900人以上が負傷する事態となっている。
アメリカやメキシコなどの近隣諸国が救助隊を派遣しているが
、地震で発生した地滑りで幹線道路が使えず救助活動が難航。そんな中、16日夜にはハリケーン「グレース」が上陸し被害をさらに広げる事態となっているようである。
異常気象は我が国でも九州や四国などで発生しており、我が家周辺でも盆前から1週間近く連日曇天と雨の日が続いて、青空が全く見れない異常な状況と化している。こんなことは極めて珍しことで私の記憶には残っておらず、近くの農家の方によると、既に「いもち病」が発生しているようなので、稲作に大きな影響が出るのではないかと心配である。