これまで可能性の一つでしかなかった欧米諸国によるシリアへの軍事的制裁の動きが、一気に現実のものとなって来た。米国やイギリス、フランス各国の国防大臣は、時を同じくして「シリア政府の化学兵器使用は間違いこと」として、これ以上非人間的な虐殺行為は許されないため、軍事介入することになるだろうと発言し始めた。
驚くのは、あれほどシリアへの軍事介入をためらっていた米国が、
突如としてシリア政府の化学兵器使用を断定し、軍事行動開始の準備が整っていることを発表したことである。英国やフランスとの共同行動が確認されたことが背景にあるものと思われるが、国連の調査団がシリア入りした直後の豹変ぶりだけに、なにやら別の裏事情があるように思われる。
どうやら軍事行動は湾岸地域に展開する米軍の第5艦隊、ないしは地中海の第6艦隊の艦船や潜水艦からの巡航ミサイルによる攻撃が中心となり、それにイギリスやフランス軍の空からの爆撃やミサイル攻撃が加わることとなるようだ。
米国はこれまでのイラクやアフガン、パキスタンなどへの軍事介入と違って、地上軍の派遣は考えていないようなので、ミサイルによる空爆でアサド政権の崩壊を試みることとなりそうである。問題は、ロシアや中国それにイランなどの対応と、シリア政府自体がいかなる形で対抗処置に打って出るかである。
なにより心配されるのが、シリア軍のイスラエルへの攻撃である。すでに首都エルサレムでは化学兵器の攻撃に備えて、ガスマスクが品切れ状態となっているようであるが、それは市民の多くがシリアへに軍事介入が行われたら、ロケットによる化学兵器攻撃を受ける可能性が高いと考えているからである。
一方、イスラエル政府はこのチャンスを逆手に取り、シリアへの攻撃を満を持して待っている可能性が強い。ユダヤ系資本に牛耳られた欧米のマスコミが「シリア軍は数百トンのマスタードガスや大量のサリンを備蓄しており、スカットミサイルを含む10万機のミサイルやロケット弾を保有している」と報道し始めているのは、イスラエルの対シリア戦への大義名分を作るためである可能性が大である。
さらに、イランがロシアと一体となってシリア攻撃に強い批判を展開した際には、イスラエルはイランへの攻撃も辞さないかもしれない。核兵器開発の最終段階に来ているイラン叩きには絶好の好機と捉える可能性は大きいからである。
いずれにしろ、欧米諸国のシリアへの軍事介入への急激な動きは、ハルマゲドンの始まりを告げるようで不気味である。ここに来て一気に火の手が上がり始めたのは、地球のアセンションが間近に迫っていることを知った地球支配をもくろむ「闇の世界」の輩たちが、事を急ぎ始めたのではないかと思われる。
秋から年末に向かって、巨大自然災害の発生、株価暴落による経済の破綻、政治・社会の混乱による暴動の発生、そして大規模な戦争の勃発と、全ての面で雪崩を打ったように世界は地獄の底へと向かい出しそうな気配である。