中国・韓国
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氷の上でぐったりしたジャイアントパンダ
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日本各地で連日猛暑とゲリラ豪雨が続いているが、同様な熱波と洪水による被害が世界中を襲っている。先ずは近隣の中国と韓国の状況を見てみよう。
韓国では先週、政府が電力不足の警告を発し、南東部の金海では10日、気温が韓国気象庁のこれまでの記録で最高となる39.2度に達した。韓国産業通商資源省は11日声明を出し、「非常に深刻な事態に陥っており、発電所が1カ所でも稼働停止になると、計画停電を実施せざるを得なくなるかもしれない」と警告した。こうした状況は今日も続いている。
一方、中国は少なくとも140年で最大と言われる熱波に見舞われ、中国の人口約13億人のうち7億人が、まるでサウナのような熱気を耐え忍んでいる。とりわけ南部と東部の40以上の都市ないし県で最高気温が40度を超え、重慶市や浙江省の奉化市で43.5度、四川省興文43度という信じ難い高温を記録している。
また、北東部の黒竜江省では、過去30年で最大規模の洪水が発生し、西南部の四川省と雲南省でも日本と同様の集中豪雨による被害が広がっている。チベット自治区のチャムド地区では12日、マグニチュード6.1の地震が発生し、8つの村落と連絡が取れなくなっている。
首都北京で8月11日に起きた1万回を超える落雷も記録的なもので、犠牲者も出ると共に、航空便も一部が停止された。
天候とは関係ないが、中国国営新華社通信によると、猛暑が続く浙江省杭州市の杭州蕭山国際空港では7日夜、未確認飛行物体騒ぎが発生している。そのため同空港は約1時間にわたって閉鎖され、多くの便が近くの寧波や無錫の空港にいったん着陸し、到着が3〜4時間遅れた。
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中国の黒竜江省(中国北東部)の大増水
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ロシア・欧州
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アムール州の洪水で孤立した村
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目を極東アジアに転じると、ロシアのハバロフスク地方のアムール州では連日の大雨でダム2カ所が決壊し、道路が浸水して3つの村が陸の孤島となっている。このため、ヘリコプターで食料や医療品を供給しているが、水没地域は広がる一方で数千棟の家屋が浸水した状態が続いている。
欧州でも歴史的な熱波の地域が広がっており、ハンガリー各地で観測史上最高の気温突破、オーストリアでは155年間で最高気温を記録、バルカン半島では干ばつ被害が顕著に、ボスニア、クロアチアでは森林火災、ポーランドでも観測史上最高気温記録を更新、ハンガリーの官公庁では背広着用などの規則を緩和などのニュースが伝えられている。
高温による被害が目に見える形で発生しているのが英国。英国では、猛暑に起因すると見られる藻の発生が全国的規模で発生し、ウェールズの海岸からノーフォークの湖沼地まで英国のどこでも異常な状況が目撃されており、数日前辺りから、ロンドンのセントジェームズ公園の湖でも同じ光景を目にするようになって来ている。
ブラジルの寒波
猛暑と干ばつ、豪雨による洪水が続く北半球であるが、狂気の地球は北半球だけではないようだ。ブラジルやアルゼンチンなど南半球の一部ではかって経験したことのないような寒波に見舞われており、南アフリカも壊滅的な寒さに見舞われているようである。
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1975年以来の降雪があったブラジルのクリルティバ市
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