WHOがPM2.5は発ガン性物質と断定
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「真昼の暗黒」と化した21日の中国北東部の町ハルピン (大紀元ニュース)
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夏場の間、鳴りを潜めていた中国の大気汚染問題。ここに来て再びマスコミに大きく取り上げられ始めた。この間汚染が収束していたというわけではない。ただ雨量の多い6〜9月の間は、雨で流され汚染物質が空中に漂う時間が減少していただけのことである。再びニュースに登場することになった汚染の状況は、一段とその度合いを増して来ているようである。
各新聞の見出しに躍り出たタイトルは、「PM2.5の数値は国際安全基準の40倍」とか「1立方メートル当たり1000マイクロ・グラムの観測上限を超えた」とか「視界10メートル未満・車の走行が危険」とか、とにかく「最悪」の状況を伝えるものばかりである。
その中でも最も衝撃的であったのはWHO(世界保険機構)が、中国の大気汚染物質PM2.5は「発ガン性物質」であることを正式に認めたことであった。これで、汚染物質を大量に吸い込んだ人の、肺ガン等のガン発生の確率が高くなることが明らかとなった。
たとえガンに至らずとも呼吸器障害等を起こすことは間違いないだけに幼児や高齢者にとっては大変なことである。
21日、22日と中国北東部・黒竜江省のハルビンや吉林省の長春では最悪の状態が発生しており、汚染度を示す数値は「測定不能」となっている。つまり、メーターの針は「観測の上限」を振り切っているのだ。街は一寸先も見えないような濃いモヤに包まれ、学校は全て休校、空港も高速道路も閉鎖
、バスも運行を停止している。刺激臭も強いようなので住民は大変である。
ここまで汚染度が増してくると、普通のマスクではほとんど役に立たず、しっかり防御しようとするなら外出時にはガスマスクでもつけなければならなくなってくる。部屋の中とて安全ではないので、日本製の性能のよいマスクを着用しておいた方が良さそうである。
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北京もまた視界不良の日々が続く
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こうした状況はなにも東北部だけではない。北京でライブを予定していた米国の人気ジャズ歌手、パティ・オースティンさんがぜんそくの発作で18日の出演を中止。北京で開かれたテニスの中国オープンに参加した選手らが
汚染に悩み、「呼吸なんかできやしない」と自身のブログに書き込んでいる。
こうした北京やハルビンの太陽光が遮られた視界不良の情景は、まさにアーサー・ケストラーの小説のタイトル「真昼の暗黒(Darkness at
Noon)」という言葉がぴったりである。中央政府は対策を打ち出してはいるが、一朝一夕の効果はとうてい期待できるものではなく、
お気の毒なことだが北京はもちろんのこと、東北部や華中、華東の住民もこれから春にかけての半年間、多くの日々を文字通り「真昼の暗黒」の中で暮らすことになりそうである。
「真昼の暗黒」は大気の状況だけでなく、政治情勢においても「視界10メートル未満」の状況が発生している。企業家・王功権氏や法学者・許志永氏のような穏健な改革を主張する市民運動家がこのところ相次いで逮捕されたり、北京大学を解雇されたりしている。
共産党幹部は異なる声に耳を傾けるどころか、取り締まりをますます強化してきており、彼らはたまりにたまった民衆の不満がいつ爆発するか恐ろしくて枕を高くして眠れない状況に陥っているようだ。チャットやフェイスブックの世界では、
こうした状況を政治の恐怖度を計るメーターがあれば、中国のこの頃の数値はきっと「測定不能」と出るだろうと、揶揄(やゆ)している。
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大気汚染の広がり状況を見ると、インドや日本を含む東南アジア各地に広がって来ており、
各国とも対岸の火事では済まされない状況にあることが分かる。日本でも、気管支系の
病気をっもっておられる子供さんには、県や市で出す汚染情報に十分注意して頂きたいものである
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