最近、信じ難い殺傷事件が世界各地で起きている。単なる恨みや憎しみによる殺傷事件ではない。その典型的な例が米国で頻発している発砲事件で、それらの多く
は憑依霊による仕業と思われる。犯人の行動が特定の人間を対象としたものでなかったり、犯行目的が曖昧であることが、
何よりの証拠である。
そうした事件は不幸なことに学校や街中で発生するため、子供や若者が巻き込まれる悲惨なケースが多くなっている。
今月
21日、ネバダ州の中学校で起きた生徒による発砲事件など典型的な憑依霊によるものである。まだ年若い中学生の子供が銃を持って学校に行き、仲間の生徒や先生に向けて銃を発射するなどあり得ないことである。肉体を憑依霊に乗っ取られた典型的な精神錯乱
による事件である。
最近、我が国でも憑依現象としか言いようのない殺害事件が後を絶たない。若い10代の女性が友人の女性を殺害し、山林内に埋めた事件もまたその一例である。若い女性自身が手をかけた殺人事件などあまり耳にしたことがない上に、死体の搬送や埋葬に自ら手を貸していることなど、まさに前代未聞の事件であった。
以前、若い青年が母親を殺害し、切り取った首を持って警察に自首する事件があった。私がこの事件で驚いたのは、布に包んだ遺体を所持したまま警察に出向く途中、青年は
街のゲームセンターに立ち寄り長い間ゲームに興じたと書かれた記事であった。
実の息子が母親を殺害しただけでなく、首を切り離しそれを持ったままゲームに興じるなど、まともな精神状況でないことは確かだ。青年の肉体をコントロールしていたのが母親とは赤の他人の憑依霊であったからこそ、このような非人間的な行為が出来たのである。
半世紀前なら、こうした事件が発生すると恐ろしい殺人事件として2年や3年は人々の記憶に残ったものだが、最近は同じような事件が頻繁に起きているため、大して話題にもならな
いだけでなく、記憶にも残らなくなってしまった。ある意味では、殺人事件よりそうした風潮の方が恐ろしく感じられるくらいである。
☆
幽界と霊界
こうした憑依による殺人事件が多発してきているのには理由がある。
読者は既にご承知のように死後の世界には「幽界」(アストラル界)と「霊界」(メンタル界)が存在している。「霊界」は5次元世界の星々から3次元の地球に転生してくる魂にとってのベースキャンプであり、転生を繰り返す際の休息と学びの場として必要不可欠の世界でもある。
しかし、「幽界」は人間がこの世で暮らす中で生み出した様々な思いや想念、つまり、執着心や恨み、憎しみ
、さらには誤った宗教観が創り出した世界で、本来必要のない世界である。
人間は地上での命を終えた後は、霊界に戻るのが本来の姿である。それが輪廻転生の仕組みであるからだ。しかし、地上界と霊界との間にこうしたたくさんの「想念の世界」が創られてしまったことによって、死後に霊界に直行せず、幽界に途中下車してしまう魂が次第に多くなってしまった
。
最近この幽界と呼ばれる世界に一大異変が起きている。3次元世界の地球は今、アセンション(波動上昇)によって5次元世界に移行しようとしている
。そのため、4次元の幽界はその存在意義がなくなるため、急速に消滅が始まっている。伝えられてきている情報では、既に幽界の70〜80%が消えている
ようであるが、もう間もなく、その全てが消滅することにな
りそうである。
そうなると、幽界に留まっている存在は霊界に上がらない限り、いる場所がなくなってくる。今、多くの高級霊たちが必至に彼らを霊界へと引き上げようとしておられるのはそのためである。しかし、同じ4次元の幽界でも波動の低い3.5次元的レベルに止まっている霊的存在は、今生への思いや、執着心が強く残っているため霊界へ進むこと
をよしとせず、自分の思いを遂げるため再び3次元世界に後戻りして来ているのである。
戻って来たところで肉体を持たない彼らには、3次元世界では何も為すことが出来ない。そこで彼らは心に隙間が空いた人間を見つけては憑依し、その肉体を利用して自分の思いを遂げようと
するのである。理由なき殺傷事件を引き起こしているのはそうした憑依霊たちなのだ。十数年前になるだろうか、宅間なる人物が小学校に押し入り
多くの子供たちを殺傷した事件が、その典型的な事例である。
☆
「お化け仏」の出現
最近の憑依現象の中には、殺傷事件だけでなく、
憑依した霊による神懸かり的な現象も多く発生している。前世で果たせなかったおのれの思いを成し遂げようと神仏に化けて憑依し、多くの信者を集め
ようとする事例である。読者は驚くかもしれないが、そうした
憑依霊の多くが実はこの世で神ごとに関わっていた霊たちなのである。
「さにわ」や「霊媒師」「チャネラー」などこの世で神ごとに携わった者の多くは、自分は他人のために尽くしたのだから世間からは高い評価を受け、死後は、高い世界へ進むに違いないと思っている
。しかし、彼らが死に際に感じることは、自分に対する世間の評価の低さであり、助けてやった人々の感謝の気持ちの少なさである。
そのため、
彼らは無念の思いや世間に対する恨みや憎しみを残してこの世を去ることになる。こうした思いは霊界への旅立ちを妨げることになり、その結果、幽界の低い世界に留まり悶々とした日々を送ることになる。
そうした霊たちの多くは幽界が消滅を始めているという情報を聞いて、霊界へ向かうのではなく、この世に戻って無念の思いを為し遂げようとすることになる。彼らはチャネリング能力を持った人間に憑依し
、その人物を使って再び神ごとを始めることになるのだ。
そして、今度こそは世の人々からの高い評価と多くの感謝を得ようと画策する。そのために、自分は並みの霊ではなく神や仏の化身であると嘘をついて登場することになる。
最近各地で発生している 「お化け仏」 と呼ばれる存在がそれである。「我は仏なり」と語るお化けの出現である。
憑依した存在はしばらくは、高尚な話をし霊格の高い存在ぶりを誇示しているが、しだいにその正体を現し、信者を物欲、肉欲の世界へと導く
ことになる。
それが多くの信者を集め、祭り上げられるのには一番の近道であると考えるからである。読者におかれてはこうした事例に遭遇しないように、くれぐれもご用心頂きたい
ものである。
それにしても、今更この世に戻り思いを遂げようとしている霊たちは、なんとも哀れである。たとえ憑依して自分のお思いを遂げたところで、
それはほんの一時のこと、地球がアセンションに向かう今、彼らはこの世に長く留まることは不可能で、行き場を失った彼らを待っているのは魂の消滅だけである。各自の自由意志で決めたこと
とはいえ、なんとも哀れな末路である。