サンフランシスコの飲料水の87%を供給している貯水湖にはまだ距離があるようだが、風で流されてくる灰で水が汚染
され始めており、市民生活に影響が及ぶ恐れが出てきている。また延焼が広がる可能性のあるエリアにはサンフランシスコ向けの送電線が走っており、延焼を食い止められない場合にはサンフランシスコ大停電の可能性も出て来ている。
そのため、カリフォルニア州のブラウン知事は23日、サンフランシスコ市に電力や水を供給するインフラ施設にも被害が出る可能性があるとして、山火事が続いている地域に加え、同市にも非常事態宣言を出した。
降雹と洪水
カリフォルニア州で高温と乾燥が続く中、同じ西部でもカリフォルニア州よりやや東に位置するコロラド州やワイオミング州では大量の雹と豪雨で被害が広がっている。先週末コロラド州では大粒の雹が大量に降り道路が一面20センチほど雹で覆われ、真夏だというのに、除雪車が出動する事態となった。またワイオミング州では豪雨のため洪水が発生し、多くの住宅が水につかり交通にも支障が出ている。
猛暑と乾燥で山火事が起きている一方で、降雹と大雨。広い米国といえども同じ西部地域でこれだけ真反対の気象が発生しているのだから、「狂気的な異常気象」と呼ばざるをえなくなってくる。因みに大量の雹が降ったコロラド州の8月の気温は、州都デンバー付近で最高気温が30度、最低気温は14度である。