洪水に見舞われているブルタニュー地方では、いぜん3つの件が警戒レベルにあり、ピレーヌ川の水位は少しばかり下がり始めたものの、多くの住宅や畑は依然として水に浸かったままである。周囲が完全に水に囲まれてしまって近寄れないために、海岸から80キロも離れているというのに、海難救助隊しか近寄れない状況にある。
私が驚いたのは、地域一帯が1ヶ月近く床上浸水、それもかなりの高さまで浸水した状況下にあるにも関わらず、一部の住人は残っており隣人同士が助け合って生活していることである。それでも住民の一人は、この冬で既に4回目を迎える洪水にはうんざりだと語っている。
我が国では、大規模な洪水が1シーズン4回も見舞われることなど聞いたことがないだけに、この冬フランスを襲っている気候変動がいかに凄まじいものであるかが分かろうというものである。さらにこれから先、週末にかけてイギリス、フランスは新たな嵐が襲うようなので、イギリスのオックスフォードからロンドンにかけてのテムズ川流域と共に、被害はさらに広がりそうである。