小淵沢講演会延期のお知らせ
昨日からの太平洋沿岸から内陸部にかけての大雪と強風は記録的なものとなっている。山梨県の甲府市では明治27年からの観測史上例のない大雪となり、既に積雪量は1
00センチを超して来ており、夕方まで降り続くようなら積雪量はさらに増すことになりそうである。これまでの最大の積雪量が49センチであった事を考えると、いかに異常な積雪であるかが分かろうというものである。
まさに前代未聞、こうした状況を見聞きすることによって、異常気象が身近に迫ってきていることを多くの人に感じてもらえれば幸いである。これが私がかねてから伝えてきた地球規模の異変発生の始まりなのである。こうした異変は既に世界各地で発生しており、昨年暮れから欧米各地を繰り返し襲っている強烈な冬の嵐もその一例であるが、ここに来て、幸か不幸か、日本もその仲間入りしたというわけである。
地球の異変は大雪や嵐に限らず、地震や火山活動にもその兆候が見え始めて来ている。世界中の火山帯が活発化し始めて来ていることは、既にお知らせして来ている通りであるが、最近、エクアドルやインドネシアで大規模な噴火が再発しており、世界中では30近い火山が噴煙を上げ始めている。
尚、中央本線、中央高速や一般道路も通行止めが多発しているため、明日の小淵沢講演会を延期することにしましたので、参加を予定しておられた方は、ご承知頂きたい。再講演の日時は改めてHP上でお伝えする予定である。
エクアドル、インドネシアの噴火
昨年の12月4日付けの「増加し始めた世界の火山活動」に掲載したように、イタリアのエトナ火山やストロンボリ火山を始め、カムチャッカのシベルチ火山、クリチェフスコイ火山、ハワイのキラウエア火山、メキシコのコリマ火山、グアテマラのフェゴ火山、エクアドルのトゥングラワ火山、インドネシアのシナブン火山、メラビ火山、エチオピアのエルタ・アレ火山、南極のエレバス火山など多くの火山が噴煙を上げており、その数は昨年の9月時点の27に比べて
さらに多くなって来ている。
上記の写真に見るエクアドルのトゥングラワ火山は、2月に入ってから一段と活動が活発化してきており、写真のような状況となっている。こうした情景をあまり目にすることの少ない我々は、噴煙の凄さを見ただけで肝をつぶしてしまうが、本格的な噴火となればこんな程度ではなくなってくる。
また、昨年の9月から活動を活発化させいるインドネシアのシナプス火山は、既に800回を超す噴火を続けている。2月1日の噴火で、火砕流によって
20名近い死者が出たことは、日本のマスコミも大きく取り上げたので、読者もご存じのことと思うが、インドネシアでは他の火山も活動が活発化してきており、新たに19の火山に警戒警報が出されてい
た。
そん矢先、13日の夜に警戒警報が出されていたジャワ島東部のクルト山(1731メートル)が噴火。噴煙の高さは
上空17キロに達し、インドネシアの火山地質災害対策局は警戒レベルを最高度に引き上げ、約20万人を避難させた。国家災害対策庁によると、火山灰の重みで数十の家屋が倒壊しており、死傷者が出たとの情報もある。
地元テレビなどによると、ジャワ島の広い範囲で火山灰
や砂が降り火口近くの村では約50センチ積もり、降灰は200キロほど離れた場所にも及んでいるようである。200キロと言えば、富士山の噴火で東京が含まれる距離である。東部スラバヤ、マラン、中部のソロ、ジョクジャカルタの4空港は14日、視界不良のため閉鎖され
ている。なお、クルト山は1990年、2007年にも噴火している。
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上空178キロの高さに噴煙を上げるクルト山
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火山灰が降り注ぐ中、傘を差して歩く地元の村人
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幸いにも我が国では今のところ噴火活動の兆しは見えていないが、なんと言っても富士の噴火が気がかりである。先日、富士山の噴火を想定した初の広域避難計画が出されたが、富士
山の噴火で予想される10センチの火山灰は完全に首都機能を麻痺させ、さらに東名高速道路や東海道新幹線、それに羽田からの航空便が使えなくなる可能性が大きいだけに、政治面、経済面における影響
が想像以上となることは必死である。
我が国の富士山噴火と同様に心配されているのが、米国のイエローストーン火山の噴火である。最近のブログなどを見ると、イエローストーン国立公園一帯での地震が通常より多くなっているようで、噴火に結びつくのではないかと、不安視する人が増えてきているようである。
これまでにも群発地震は何回か起きているので、地震がすぐに噴火に結びつく可能性は今のところ低そうなので、心配する必要はないと思われるが、その規模が、1980年に57人の死者を出した米セントヘレンズ火山噴火の少なくとも2万5000倍近くなるとされる地上最大級の火山だけに、カリフォルニア半島のサンアンドレア断層の巨大地震と共に、アメリカ人にとって最大の脅威であることは間違いない。
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