懸念深まる米国の天変地異


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今度は地震

 

 
 


ロスアンゼルス郊外のラブハラ地域の被害状況

 


一昨日テロップでお知らせしたように、米国は今もなお連日各地で次々と自然災害に襲われているが、週末にかけて東海岸を北上した強烈な嵐は、南部のフロリダから北部のワシントン、ボストンに至る広いエリアで記録的な大雨や竜巻、季節外れの大雪をもたらし、被害を広めている。

そんな中、自然災害はさらに拡大し今度は地震の発生である。2週間ほど前にマグニチュード4.4の地震が発生したカリフォルニア州で、28日(日本時間29日午後1時)になって再びM5・1の地震が発生。

揺れは15秒と短く建物の倒壊などの被害は発生していないが、小規模な土砂崩れやガス漏れ、水道管の破裂などが起きている。その後も週末にかけ100回を超す余震が続いており、被害の大きかったロスアンゼルス南部のラハブラ地域の住民を不安に陥れている。

今回の地震は、2008年7月に同州南部チノヒルズ(Chino Hills)付近でM5.5の地震が起きて以来、この6年足らずの間にロサンゼルス地域で起きた最も大きなものとなった。


 

 
 


3月30日、イエローストーン国立公園で4.8の地震発生

 


問題は、30日にカリフォルニア州の地震に続いて発生したワイオミング州のイエローストーン国立公園の地震である。震度はM4.8と中規模であるが、場所が北アメリカ大陸最大の火山地帯であるだけに、見過ごせない地震である。

この地域一帯は巨大カルデラの形成を伴う超巨大な噴火が約210万年前、約130万年前、約64万年前の計3回起こり、それ以外にも小規模な噴火は約7万年前まで続いていた。現在でも地下には非常に大量のマグマが溜まっており、近い将来の破局的噴火が心配されている。

地下のマグマだまりのサイズは様々な研究の結果、ほぼイエローストーン国立公園全体の面積に等しい途方もない大きさであることが確認されている。最後の破局噴火は64万年前であるが、その噴火は比較的小さな噴火であったにもかかわらず、セント・ヘレンズ山の1980年の噴火の1000倍のマグマが噴出し、火山灰の地層はメキシコ湾に達する範囲で観察されている。

米国でこれから先発生すると思われる巨大天変地異の中で、私が一番心配しているのはサンアンドレアス断層のあるカリフォルニア半島の巨大地震とイエローストーンの火山噴火である。前者はカリフォルニア半島を海底に沈めることになるものと思われるが、後者は米国全体を機能不全に陥らすことになるはずだ。

イエローストーンでは現段階では マグマが噴出している場所はないが、地震が活発化しており、この10数年間で公園全体が10センチ以上隆起し、池が干上がったり、噴気が活発化するなど危険な兆候が観察され、新たに立ち入り禁止区域を設置したり、観測機器を増設したりしているだけに、公園内の地震からはこれから先、目が離せない状況が続きそうである。


 

 
 


イエローストーン国立公

 

 















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