昨年の9月から噴火が続いているインドネシア、スマトラ島のシナブン山。当局はすでに半径5キロ圏内の住民に避難を呼び掛けており、これまでに2万人以上が避難生活を送っている。そんな状況が続く中、1月に入って、4日には、30回にわたって噴火を繰り返した。
今回の噴火ではシナブン山の周辺地域には溶岩が流れ込み、噴煙は上空4000メートルに達ししており、国家防災庁の同報道官は「高温の溶岩が約60回にわたって流れ出して火口の南東5キロにまで達し、今回の溶岩流出は最近の噴火の中では最も大規模だった」と
述べている。また、8日にも噴火活動が続き、噴煙が高く上がる様子が確認されている。
「増加し始めた世界の火山活動」でお知らせした通り、世界の火山活動は環太平洋火山帯を中心に活発化してきており、シナプス山はその中の一つであったが、昨年末の12月29日には、中米エルサルバドルの首都サンサルバドルの東方140キロにあるサンミゲルの「チャパラスティケ(Chaparrastique)火山」が37年ぶりに噴火。
噴煙は上空5キロから10キロの高さにまでのぼり、周辺の広い地域には火山灰が降り、強い匂いが立ちこめたようである。同国の民間保護当局は警戒を呼び掛けるとともに、予防措置として周辺住民に避難を促している。今回のチャパラスティケ火山の噴火で、世界で噴火中の火山の数は36に達している。