大紀元日本は、今月1日に中国の昆明市で起きた無差別殺傷事件は、報道されている「新疆ウイグル分裂勢力」ではなく、先月末香港紙・明報の前編集長が襲われる事件と同様、江沢民一派が勢力下にあった武装警察を使い仕掛けたものだと伝えている。江沢民派閥の重鎮・周永康氏の失脚が決定的となった今、江一派は各地で混乱を起こし、新たな政変を企んでいるというわけである。
事件にかかわった武装警察グループは農村出身で、報酬や事件後の昇進が約束されており、犯行が始まって15分後に逃走を助ける人が到着すると伝えられていたようである。しかし来たのは助っ人ではなく、現地警察であり、4人はその場で射殺されるところとなった。逮捕された実行犯の中には16歳の女性が含まれていたようだが、それは事件が「新疆ウイグル分裂勢力」によるものと思わせるためのものだったという。
江沢民一派が、胡錦涛政権の終盤頃から、中国共産党政治局常務委員だった周永康氏や中共最高幹部候補だった薄煕来氏などを中心とし、次期指導者とされた習近平氏を失脚させる政変劇を図っていたことは、これまでも伝えられてきていたことだが、薄煕来氏が受刑者となり、周永康氏が収賄罪で失脚することが確実となった今、最後の手段として国内を混乱に陥れる暴力事件や情報戦で、習近平体制を崩壊させようとしているというわけである。
こうした形で中国の権力闘争が表面化してきている中、8日未明、マレーシア航空370便が南シナ海上空で消息を絶つという原因不明の航空機事故が発生した。今回の事故はテレビ放送を見ていると、墜落したと思われるマレーシアのコタバル沖の天候には問題はなく、墜落機から機体の異変を伝える緊急連絡もまったく発信されていなかったようである。
そうなると、誰もが考えるのがテロ犯による爆弾事故ではないかという疑念である。ところが伝えられる情報によると、搭乗するはずだった乗客2名が登場しておらず、その人物はオーストリアとイタリア人で、2人のパスポートは2年ほど前に盗難にあっていたようである。
行く先が北京であり、乗客227名のうち152名が中国人であったことを考えると、中国人を狙った時限爆弾・時限発火装置を使ったテロ事件の可能性もありそうだ。テロ犯についても、朝鮮人説、新疆ウイグル人説、反周体制派説など色々と噂が広まっているようだが、真相は次第に明らかとなってくることだろう。
いずれにしろ、もしも今回の事故が爆弾テロ事件だとすると、事態は容易ならざることとなってきそうである。
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