心配していた明日、明後日の降雪はなんとか避けられそうなので、ホッとしているところである。昨日も記したように、我が山梨県の孤立状況は、読者の皆さんが想像しておられるよりは遙かにひどい状態である。昨日政府の救援対策室の人間が山梨県知事の要請で甲府に来る際、へりを使っていた。これ一つとってもいかに県が孤立化しているかが分かろうというものである。まさに陸の孤島と化しているのだ。
なにしろ除雪などに対する除雪車やショベルカーなどの準備が十分に出来ていない上、近隣の県から支援を受けようにも、隣接する長野県や埼玉県自体も同じ状況にあるため、依頼することが出来ない。それに、他県から支援の申し出があったとしても、道路封鎖が続いている限り機材や生活用品を運び込むことは無理である。
そんな状況下、ブログを見ていたら、あるテレビのインタビューで、東京都知事に決まった桝添要一氏が今回の大雪に対して、「こういうのはたいしたことではない。1日で終わる話ですから」と答えていた。直下型地震に比べれば、確かにたいしたことではないかもしれないが、「地震だけでなく、これから先はこうした降雪や洪水などに対しても、助け合うための準備はしておかねばならないと思います」ぐらいの事は発言して欲しかった。
桝添氏に代表されるように、日本の政治家のほとんどが皆この程度のレベルなのだ。昨日、「欧米の気候変動を追う
B」に記したように、米国や英国のトップクラスの政治家が、ここ数年襲っている寒波や暴風雪の影響は、もはや国家レベルでの対応が必要になってきていることを語っているというのに、我が国の首相は記録的な大雪で孤立化した県が出ているというのに、ソチオリンピックの金メダリストへのお祝いの電話で得意になっているようでは、どうにもならない。
多くの人的被害が発生しているというのに、ソチオリンピックの中継を重視するあまり、テロップで流す程度しか被害状況を放送しない、NHKをはじめとする報道関係もひどいものである。関西や九州の知人からお聞きすると、現在山梨県やその近隣の県がおかれた厳しい状況についての報道は極めて簡単なものであるようだ。
3S(スポーツ、セックス、スクリーン)で人類を愚人化、奴隷化しようとしている輩の術中にまんまとはまって、一日中、オリンピック放送にうつつを抜かしているようでは、報道機関は本来の役割を投げ出してしまったようなものである。また一方で、東京にオリンピックが決定した裏事情など何も知らずに、浮かれて喜んでいる日本国民も情けない話である。
勘違いは不幸の元
今回の大雪で、私の身の回りを心配された方からメールや電話が数多く寄せられてきている。この場をお借りして御礼申し上げさせて頂く。そんなメールや電話で、降雪について驚くほど多くの方々が勘違いしておられることに、驚かされるところと相成った。
読者の皆さんは、次の問いを読まれて、どの項目にNO.と答えられるだろうか?
@ 北海道をはじめ、山間部の寒い地方では積雪量が多いのは当たり前だ。
A 大雪が続いている今年の冬は、日本海側の降雪はさらに厳しくなっている。
B 秋田県や新潟、金沢、富山など日本海側の雪国では、1度の降雪で1メートルや1・5
メートルの降雪はよくあることだ。
答えは、全てNO。である。
@ 冬の厳しい寒さが続く北海道でも、全てのエリアで大雪が降るというわけではない。札幌辺りでは1度の雪で、1メートルを超すことなど希中の希である。昨年は降雪の多い年であったが、ここ20〜30年ぐらいの中で大変珍しい事であったのだ。
同じように、標高の高い八ヶ岳山麓一帯でも気温は低いものの、50センチを超す大雪は10年に1度あるか無いかである。だから今回の1メートル40センチの降雪は、私の記憶にないほど希中の希なのである。甲府の114センチの積雪が230年間の最高降雪49センチの2.5倍に達していることも同様である。
A 詳しいことは分からないが、知人から知らされている限りでは、この冬、金沢県や富山、新潟、帯広などでは例年になく雪の量が大変少ないようである。この時期、帯広市や小松市などで道路のアスファルトが見えることなど、極めて珍しい事なのだ。
B 豪雪地帯だから1度の降雪で、1メートル50センチや2メートルの積雪は当たり前というのも勘違いである。長く降雪の日が続く雪国で、もしもそれほどの積雪が常態化していたら、雪かきなど不可能で1ヶ月もしないうちに10メートルを超す積雪となってしまう。
今回、我が郷里で1メートル40〜50センチ(北杜市、河口湖)や2メートル(山中湖、早川村)ほど積雪が記録されたのは、降雪時間がとてつもなく長かったからである。普段なら数時間、長くても8時間から10時間がいいところだが、今回は14日から15日にかけ、なんと30時間前後降り続いたのだから驚きだ。つまり、今回の大雪は異常に長時間にわたって降り続けたために、日本海側の豪雪地帯でも珍しいほどの大雪となったというわけである。
上記の@、A、Bを理解して頂ければ、今年、太平洋沿岸から内陸部を襲った2回の大雪がいかに希な現象であるかが分かって頂けることだろう。そうしたことを知っておいて頂かないと、龍神様が知らして下さった大事な警報を、見逃してしまうことになるので、こうして記している次第である。
因みに今回の大雪には2つの意味がある。一つは大異変に対する警報であり、もう一つは八ヶ岳山麓と富士山麓を浄化するためである。両者共に我が国にとって重要な聖地であるにも関わらず、パワースポットブームや世界遺産でだいぶ波動を下げさせられてしまっていたからである。
厳しい状況はまだ続く
テレビでは中央道が開通したことが報じられているが、近隣のインターチェンジは閉じられたままである。国道や県道の除雪が出来ていないからだ。そのため、新聞、郵便物の配送は当然ストップしたままで、スーパーやコンビニでは食料品は品切れのまま、さらに、ガソリンや灯油も手に入らなくなっている。そのため買いだめしてしていない家では、食事だけでなく暖を取る事も出来なくなってきているようだ。
家の周囲を見回すと掲載した写真の通り、雪解けはほとんど進んでおらず、屋根に積もった雪はそのままの状態が続いている。雪解けした道路は氷結していて滑ってしまうため、普通の長靴ではとても外出することは出来ない。札幌と帯広講演会用に用意した鋲(びょう)が付いた長靴が、なんともありがたい存在となっている。
九州や関西方面にお住まいの方々も、明日は我が身と思いしっかり準備しておかれる事をお勧めする。あなたの住むエリアでも、食料品をはじめ暖を取る灯油、買い出しに行くための石油が手に入らなくなることは、いつ起きてもおかしくないのだから。
今回の30時間に及ぶ降雪が、もし雨となっていたら間違いなく豪雨となり、洪水を引き起こしていたことだろう。九州や関西方面に住む読者が、もしも、私の住むところは暖かいから大丈夫だ、などと高をくくっていたら、痛い目に遭うことは間違いない。 各自十分にご用心あれ!!