コウモリやカンガルーが大量死
米国が氷結し、英国が洪水に見舞われているなか、オーストラリアではものすごい熱風現象が発生している。その結果、オマニー山、レッドバンク、ブーナー、ポルムウッズ、レイドリー、ガトンなどの少なくとも25の地域においてコウモリの大量死が発生し、地元の王立動物虐待防止協会では、その数は10万羽に達しているのではないかと推定している。
死んだコウモリの死骸がかもし出すそのニオイは地元民にとって大きな問題となっている。ブリスベン西部のシーニック・リム地方協議会は死骸処理チームを組織し、4日間にわたって
死亡した約2000羽のコウモリの死骸を片づけてきたが、会員たちはまさに死骸の発する悪臭との戦いであったと語っている。
それでもまだ、コウモリの死骸は木々の上や茂みの中に残ったままで、ウジ虫に侵食され悪臭を放ち続けているようである。それにしても、他の野鳥に比べて特別寒暖に弱いとは思えないコウモリが広いエリアで、これだけ大量死する事態は異常である。
調べてみると、どうやら暑さで死亡しているのは、コウモリだけではなく、カンガルーやオウムなどにも幅広く被害が広がっているようである。この異常な高温を裏付けるように、オーストラリアの気象局は
1月9日に西オーストラリアのピルバラ地方で
、観測史上の最高温度50.7度に並ぶ50.0度を記録したことを発表した。どうやら近日中に最高気温を塗り替えることになりそうである。
英国の洪水
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海岸沿いの町は高波に襲われている
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他のマスコミはあまり伝えていないが「The Voice of
Russia」によると、英国の大雨と暴風による被害も相当ひどいようである。
昨年末から続いている大雨に時速110キロにも達する突風が加わって、送電線が断ち切られ、1千戸を越す家屋が停電となるなどの被害が広がっている。
悪天候は鉄道運行、自動車道にも深刻な影響を与えており、洪水警報を受けて多くの道路が封鎖されたほか、鉄道も運休路線が続発している。
また、テムズ川が氾濫しロンドン西部及びオックスフォードシャー、バッキンガムシャー両州の住民居住区のいくつかが浸水の被害を受けている。ただ、今回の氾濫は、地元住民にとって突然のものではなく、数日前から危険が警告されていたため、多くの人々は事前に避難準備が出来ており、貴重品を持ち出す事が出来たようでなによりである。
このように、北米と同じ位置にありながら、ヨーロッパやロシアの北部一帯は寒波とは真反対の春のような気候が続き、各地で大雨と強風に襲われている。モスクワでも10日と11日の2日間で、1月の月間降雨量の3分の1の雨が降っている。降雨量そのものより、この時期に
寒冷地・モスクワで雨になることそのものが希である。
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各地で氾濫しているテムズ川
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