米国の近未来を告げる映像
|
|
|
|
ビルの明かりが消えたニューヨークシティ
|
|
|
|
|
|
洪水が街を覆ったニューヨークシティ
|
|
記録的な被害をもたらした巨大ハリケーン「サンディ」。820万世帯が停電状態となり今もなお600万世帯での停電が続く。ニューヨーク市民の足である地下鉄は線路から天井まで水に浸かる駅が出て全面運休が続いている。
その他に、トンネルへの浸水や切れた電線がショートして爆発するなどテレビに映される映像は悲惨な状況と呆然とたたずむ被災者の姿を伝えている。中でも驚かされたのは、高潮で街が浸水状態にある中で、ニューヨークのクイーンズ地区の80棟の家々が次々と焼失する映像であった。
火災現場周辺は洪水状態で水が溢れているため消防車が近づけない状況下にあった。洪水と大規模火災とが同時進行するこんな状況はこれまで目にしたことがない。
バリアが破られた米国東部沿岸一帯はこれから先、更に厳しい状況に遭遇することになるはずである。もちろん想像を絶する災害に襲われるのは東部地方だけではない。中部も西部も来年以降、様々な自然災害に襲われることになるが、比較的安全地帯と見なされていた東部沿岸一帯が、より悲惨な災害に見舞われる可能性が大きいことは、記憶に留めておいて欲しいところである。
|
|
|
|
ニューヨーク市のクイーンズ地域では洪水の中で大規模火災が発生
|
|
|
|
|
|
翌朝、呆然とたたずむ被災者
|
|
同時進行する世界各地の自然災害
|
|
|
|
スペイン・マドリード郊外の季節外れの大雪
|
|
巨大ハリケーン「サンディ」に目が奪われている一方で、世界各地で台風や異常寒波、異常洪水が発生している。もはや異常気象は世界規模に広がり、その規模は記録的なものとなってきており、今年の冬は夏の猛暑と打って変わって猛烈な寒波や大雪に見舞われる可能性が大である。
ロシア気象センターによれば、10月28日から29日にかけての丸1日間でモスクワでは
33ミリの降水があり、これは10月全体の平均降水量の60%で、このため、1895年に記録された
26.8ミリの降水量を上回る記録的な数値となった。
日本では33ミリの降水量など極めて少ない量であるが、東京とモスクワの9月、10月の降水量を比較してみると、1日の降水量33ミリという数値がいかに大きなものであるかが分かる。9月と10月の東京の降水量は180ミリ、164ミリ、一方モスクワは、46ミリ、50ミリと東京の3〜4分の1の少量である。
一方この夏猛暑に見舞われたスペインでは、数日前から秋を通り越して一気に冬将軍が到来、首都マドリード郊外では気温が零下、例年を1ヶ月以上早回る初雪は10センチを超す大雪となった。チェコやポーランド、スイス、ドイツでも26日から28日にかけて大雪となり、特にチェコではこの時期としては異例の寒さで気温がマイナス5度以下の日が続き、各地で路面の凍結による高速道路での事故が多発している。
他方、日本を避けた台風23号はベトナム北部に上陸した後、フィリピン、中国で大きな被害を出しており、中国南部の広西チワン族自治区では街全体が水に覆われ、大洪水となっている。
|
|
|
|
ベトナムの台風被害
|
|
|