カリフォルニア州南部で異臭発生
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カリフォルニア州のソルトン湖
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中国の重慶市を流れる長江の河川水が赤く染まって周辺の住民に不安をもたらしているニュースを伝えたばかりであるが、今度は米カリフォルニア州の南西部一帯で10日、卵の腐ったような臭いが240キロメートルに及ぶ広い範囲で広がり、住民を戸惑わせている。
その原因については意見が分かれている。南海岸大気質管理地区の専門家らが翌11日に行った発表によれば、臭いの元は同州南部サンディエゴから東に数時間の距離にあるソルトン湖で死んだ魚や藻類が原因であるという。一方住民の間には、同州で長く発生が懸念されている巨大地震の予兆となる何らかの地熱現象ではないか、という推測が広がっている。
地震の懸念は、このところカリフォルニア州では、1日に数百回に達する群発地震が続いているからである。また、インターネットの書き込みの中には、「イエローストーンの噴火の予兆ではないか」というような書き込みもあるという。報道にある「卵の腐ったような臭い」と硫黄の匂いというのはリンクするからである。
専門家が発表しているソルトン湖における魚の死骸や藻類が原因と言う説は確かに頷ける点がある。この湖は
周辺の農業用水の流入により以前から塩分が高くなっており、魚類が生息出来なくなって湖岸にはたくさんの死魚が散乱する状況が続いているからである。しかし、納得しがたい面も幾つかある。その一つは、臭いの発生している範囲が240キロメートルという遠方に及んでいる点である。
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ソルトン湖はカリフォルニア州の南東部にある
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240キロといえば、東京湾で同様な悪臭が発生したとすると、臭いの及ぶ範囲が私が住む八ヶ岳山麓や静岡県の掛川市、群馬県の前橋市の先にまで及んでいることになるからである。異臭を運ぶ特別の風でも吹かない限り、240キロというのは異臭が届く
にはあまりに遠すぎる距離である。
さらにもう一つのおかしな点は、カリフォルニア州やアリゾナ周辺の偏西風は東風であるという点である。日本で、名古屋や静岡方面から東京に向かって
東向きの風が吹いているのと同じである。だとすると、ソルトン湖から西側に位置するカリフォルニア州より、東側にあるアリゾナ州で臭いが発生しなければおかしいことになる。
最近の米国やペルーで発生している鳥や魚たちの大量死や、中国の長江を真っ赤に染めた現象、さらには今回のカリフォルニア州南部の異臭など、このところ世界各地でなんとも理解しがたい奇妙な
現象が発生している。今回、なんとも気になるのは、「臭いが硫黄の臭いに似ている」という点である。「下種(げす)の勘ぐり」であってくれれば良いのだが。
我々が知らぬ所で何か異常事態が起きているのかも知れない。
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ソルトン湖西岸のソルトンシティで見られる死魚、これらの
発する異臭がなぜ今回に限り、遠方まで運ばれたのだろうか? |
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