森林火災については米国だけでなく、南欧のギリシャイタリア、スペインでの発生状況を報告しているが、ロシア極限の地シベリアでも同様な事態が起きている。昨年、一昨年
			、モスクワとその周辺で、猛暑による山火事と泥炭火災が発生したことは、2010年8月04日付けの「荒れ狂う世界の天気 
			@」や2011年6月16日付けの「再び始まったロシアの森林火災」に掲載した通りである。
			今年はシベリア一帯における30度を超す熱波が7月に入っても続き、森林火災が拡がって
			おり、すでに 
			20万ヘクタールの森が焼失。トムスク州やクラスノヤルスク州の住民はモスクワ市民が味わったのと同じ苦しみに遭遇している。
			
			当時モスクワではほぼ1ヶ月、自由に呼吸が出来ない状態が続き、医師は外出の際に毒ガス用のマスクを着けるよう進めていた。現在トムスク州やクラスノヤルスク州の住民はそれと全く同じ状況に置かれており、目は赤くなり、喉が痛くてヒリヒリする状況が続いている。
			
			火災発生以来4週間ほどたっているが、2週間前に一旦鎮火に向かうかに見えたが再び火の手は広がっている。煙のせいで空は晴れているのか曇っているのか分からないほどで、飛行機の運航にも支障が出てトムスク空港は閉鎖さているため、住民h亜長時間かけてバスでの移動を余儀なくされている。
			熱波に襲われシベリアの川の水位も過去最大に下がっており、エニセイ川では 
			1967年以来、45年ぶりの干ばつが広がっている。作物は枯れて農地での収穫はほぼ全滅状態となっており、現在も気温は最高で 
			34度を越える日が続いている。シベリアで34度言うことは札幌で40度、東京でゃ45度を意味し、信じられない高温である。
			
			さらに、シベリアの気象局によると、現在の 26度から 
			34度の熱波は9月まで続くと予測されており、降水も9月まではほとんど期待できないという
			から、これから先も煙の影響と収穫の減少という住民の苦しみは続きそうである。
			
			
			米国の熱波と森林火災
			
			 
			
			米国の熱波の広がりと森林火災は既に何回か報告している通りであるが、今もなお米国全土に及んでおり、すべての州で何らかの干ばつの被害が発生している。オクラホマ州では原っぱの火災が発生し、州間を結ぶ国道にも及び道路閉鎖が起きている。
			ロシア同様、地面が熱せられ地熱の高温により火災が発生しているわけで、もはや人間の手で発火を止めることが出来ない状況となっている。こうした状況が単年の現象でないことは、ロシアの火災が既に3年続いて発生していることを見れば分かる。
			
			この高温の影響はとんだところにまで及んでいる。連日の高温のため原子力発電の冷却用水の水温が上がり、またその水位が下がりはじめ安全上の問題が懸念され始めている。ただ連日の高温のため、発電を止めることが出来ず、危険を承知の上で発電を続けている。
			
			こうした状況を考えると、もはやオリンピックで勝った負けたと騒いでいる状況でないことは明白である。オリンピック期間中
			だからといって、自然災害が休戦状態になるわけではないので、諸外国で様々な異常気象による災害が発生し続け、オリンピック終了
			後の秋以降はその度合いが一段と増してきそうである。
			
 
			
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