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誰もが感じ始めた「危機の始まり」
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激動の2013年も残りあと1日。ついこのあいだ新年を迎えたばかりなのにもう年の瀬、なんとも時の流れの早いのに驚かされる。この歳月の経過の早さ
は、私のように年老いた者だけでなく、小さな子供たちも感じているようで、小学校4年生の孫からも同じようなことを聞かされる昨今であるる
ある天文学者の説くところでは、直近の時の流れは、1日24時間が16時間ぐらいにスピードアップされているというから、そのスピードアップ
率は150%に達していることになる。つまり感覚的には、まだ8月が終わろうとしている位にしか感じていないのに、暦の上では年末だというわけである。「いよいよ秋だね」の代わりに行き交う会話は、「もう今年も終わりだね」となるわけだから、戸惑って当たり前である。
それほどのスピード感で過ぎ去ろうとしている2013年であるが、この1年、社会面、政治・経済面、そして自然災害面における世界規模、地球的規模での激しい変化はどなたにも感じられたはずである。政治・経済面では覇権国家・米国の凋落の兆候が見えたのが、一番の変化であった。
与野党間のその場ごまかしの合意で修羅場は何とか避けたものの、一歩間違えたらデフォルトという国家の破綻に突入するところであった。
社会面においては、多くの国々がさらに厳しい状況に追い込まれている。シリアの内戦はご存じの通りひどくなる一方で、
2011年春の反政府以来、死者の数は12万人、国外への難民と450万人を超えた国内の避難民を合わせると650万人。その数は国民の3分の1に達し
ており、もはや国家の体を為さない状況に追い込まれている。
アラブの大国エジプトもその一歩手前まで追い込まれ、連日のように暴動が発生している。イラク、レバノン、アフガン、パキスタン、リビアといった中東
諸国も同様、一触即発の状況が続いている。平穏だったトルコでさえ大規模なデモが発生し、年明け早々にも政局不安に陥りそうである。
さらには、中央アフリカや南スーダン、ソマリアといったアフリカ諸国もまた内戦状態へとUターンしかねない状況にあり、何万という
痛ましい死者がが出ている。
それでも、政治・経済面や社会面はなんとか重大事に至らずに済んでおり、遠く離れた国々に住む人々にとっては対岸の火事と考えている面がある。しかし、自然災害面では
それほどのんびり構えているわけには行かなくなってきている。世界中の人々が明日は我が身と感じるようになって来ているからである。何よりそれを強く感じたのが先のフィリピン中部を襲った台風30号である。
風速90メートルは想像を絶する凄さで、それと4メートルを超す高波に襲われてはひとたまりもない。死者と負傷者の数は8000人と
何万、何十万と言った数ではないが、今でもなお家を失い避難生活を送っている人の数が400万人というのは、阪神大震災や東北大震災を遙かに上回る数である。
ひでぼーが伝える「その時の始まり」
五黄土星の巳年は2月2日をもって終わるが、次なる2014年の午年を展望したとき、全ての面で今年以上に厳しい年になることは間違いないものと思われる。来年の12月まで先延ばしして考えるなら、自然災害だけでなく、政治・経済面、社会面の全てにおいて、紙面のトップを飾る鳥肌が立つような出来事がいくつか発生することになりそうである。
その中でも何より案じられるのが、中国国内の大規模な暴動発生と米国の経済危機の再来である。EU(欧州連合)から無理強いされて経済の立て直しに奔走するギリシャ、スペイン、ポルトガルなど南欧諸国の社会的混乱も、中国や米国のそれと危険度においてはさほど差がなさそうである。
東アジアにおいては北朝鮮の韓国への武力行使、日中、日韓間の紛争勃発も決して低い確率ではない。これから先、半年、1年先を考えたら
、世界のどのエリアで何が起きても不思議でないことは確かである。そこまで人類は一触即発の危機的状況に追い込まれていることを、しっかりと肝に銘じておく必要がある。
これをもって本年最後の記事とさせて頂く
ことにするが、人類が直面し始めている自然からの脅威がいかに厳しいものとなっているかを、しっかり頭に入れておいてもらうために、最後に、今年世界各地を襲った異常災害による被害の状況を、
再度、報道写真で振り返って見てもらうことにする。経済や政局は人間の小細工で多少は先延ばしすることは出来ても、自然は待ったなしであることを忘れないようにして頂きたい。
2013年の自然災害・回顧
い
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今年世界を襲った記録的な巨大災害を振り返ってみよう。年内の事故とは
言え、既に忘れかかっていることが多いかもしれないが、忘れていましたでは
済まされない状況がすぐにでもやってくることを、肝に銘じておいた欲しいものだ
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猛暑
我が国でも、高知県四万十市で国内の最高気温の記録を更新する41.0度を記録したこの夏の猛暑。隣国・中国でも記録的な猛暑となり、上海では観測史上最高の40.5度を記録。上海市の7月の気温カレンダーを見ると、35度以上の日がなんと25日間、その中でも38度を超した日が10日となっており、いかに猛暑が長く続いたかが分かろうというものである。
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35度を超す連日の猛暑に苦しむ上海市民
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洪水
世界各地を襲った豪雨と洪水については、HPで何度取り上げたことだろうか。南北ヨーロッパ、中国、東南アジア、米国、それに京都・嵐山の洪水も記憶に新しいところである。読者におかれても、ポロハウ長老の言われた「ウォータークロック」の到来を今年ほど感じた年はなかったに違いない。豪雨と洪水、世界各国でこの2文字がマスコミを賑わさなかった国はなかった程である。
ヨーロッパ各国もその洗礼を受け、ドイツでは6月の洪水でエルベ川など主要河川の堤防が決壊し多くの市街地が水浸しとなった。自然災害のオンパレードが続く米国も例外ではなかった。マラソン選手の高地トレーニングで知られる中西部・コロラド州のボルダーウィン市周辺も9月に、記録的な豪雨に見舞われている。
数日間で1年分近い雨が降って川が決壊、広い範囲が水に浸かった。死者の数は8人、建物や道路の被害は2000億円に達している。その穀倉地帯のコロラド州はつい1年前には天候は正反対で、大干ばつに襲われトウモロコシや大豆などの生産量が激減し、日本の穀物相場にも影響を及ぼしている。いかに最近の天候が荒ぶる状況となっているかが分かろうというものである。
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ドイツの豪雨による洪水
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竜巻
9月に埼玉県と千葉県を襲った強い竜巻。それとは桁違いの巨大竜巻が米国各地を次々と襲い、特に中西部や南部を襲った巨大竜巻は多数の死者を出して各地に大きな傷跡を残した。その跡の惨状を見ると、巨大な津波に襲われた福島沿岸や、巨大台風に見舞われたフィリピンの被災地の惨状と瓜二つだ。
我が国のように竜巻による被害など聞いたことのないような国々でも、今年は関東周辺で数多く発生し甚大な被害をもたらすところとなった。それは、気象状況がいかに尋常ならざる状況になって来ているかを如実に示している。
とにかく最近の気象は異常である。先ほどテレビを見ていたら気象予報官が近年の気象は「Extreme」(極端)であったが、今年はそれが「Super
extreme」(超極端)となっていると語っていた。まさにその通りである。
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竜巻のメッカ米国では史上希に見る災害に襲われた。被害の状況は津波や洪水と変わりはない
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森林火災
猛暑と乾燥化による森林火災もまた世界各地で猛威を奮った。中でも被害の凄かったのがオーストラリアと米国。
南半球のオーストラリアでは春を迎えた10月、空気の乾燥化と強風により大規模な森林火災が発生、シドニー近郊の広大なエリアが火に包まれたこともまた、記憶に新たらしいところである。
日本では、ここで記した他の災害はその甚大さは別にして、どれもみな体験させられてきているが、幸いにも森林火災だけは起きていない。
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米国と同様、オーストラリアの森林火災も多くの山々を灰と化してしまった
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台風
台風の本場日本でも経験したことのない、風速90メートルを超す信じ難い強風に見舞われたフィリピン中部のレイテ島。8000人を超す死者・行方不明者数もさることながら、強風と津波に襲われたあの凄まじい惨状を見ると、やがてやってくる超巨大災害を垣間見たようで胸が痛くなる。海に囲まれた我が国でもいつ同様の被害に襲われるか分からないだけに、災害への備えは忘れてはならない。
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テレビに映るフィリピンの台風の被害状況を見ていると、まるで福島の被災地を眺めているようだ
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大寒波
今も激しい内戦が続くシリアや隣国レバノン、イスラエル、エジプトなど周辺各国は数十年に一度と言われる寒波に襲われ、多くの難民たちが凍えるような寒さに震えている。
エジプトの首都カイロ郊外に降った雪は100年ぶりといわれているから、まさに記録的な降雪であったようだ。こうした今年世界を襲ったあまりに異常な猛暑と寒波を見ていると、とても温暖化の一言で片付けるわけには行かなくなってくる。
ここ数年は「冬暖かく、夏も暑い」という年間を通しての温暖化傾向が続いていたが、昨年あたりから、「冬は異常に寒く、夏は猛烈に暑い」となって寒暖の差が極めて顕著に表れてきている。この1年を振り返ると、比較的穏やかな我が国においても、春夏秋冬の4文字が消え、極寒の冬と猛暑の夏の間に、わずかばかりの春と秋があるといった感じになってきているのが分かる。
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避難民襲った寒波と大雪、毛布一枚で暖をとる子供たちの笑顔に救われる
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これで154回にわたる本年の掲載を全て終えることになる。154回ということは2〜3日に1回の割合となる。よく頑張って書いてきたものだと、我ながら感心している。全国の定期的な講演会を7月末をもって終えたものの、徳乃蔵のオープンで忙しさはさらに増してきている感じである。
そんな中、HPに費やす時間は写真撮影を含めると、私の1日の3分の1近くに達していると言っても過言ではない。本日のこのページを書き上げるだけでも、情報や写真収集を含めて優に10時間は超している。読まれる方は数分で終わりだろうが、書く方は容易ではないのだ。
そこまでして書き続けて来れたのは、私自身がその必要性を強く感じているからである。とても遊び半分の気持ちで続けられるものではない。どうか読者におかれては、興味本位で流し読みするようなことのないよう、しっかり目を通しておいて欲しいものである。
また読者には、必要とされる一人でも多くの方に、本HPの存在を知って頂けるようご協力をお願いしたい。それはきっと、読者にとって大きな徳積みになるに違いない。なぜなら、HPを通じて著書の存在を知ったり、霊性に目覚めたとおっしゃる方がたくさんいるからである。お互いに旅立ちの時に後悔のないよう、有意義な人生を送りたいものである。
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